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千葉県香取市仁井宿東遺跡で古代大象墨書土器(長さん)

今回は、千葉県(旧)佐原市の表題遺跡で、
発掘報告書によれば「大家」と釈文された、
墨書遺物が出土したと、記載されたが、本
ブログの管理人には、「家の異字体」が書
かれていると確認出来無い、古代墨書土器
の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
31632_1_佐原市仁井宿東遺跡・牧野谷中田遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
千葉県文化財センター調査報告第182集/
佐原市仁井宿東遺跡・牧野谷中田遺跡、
1990年、千葉県土木部河川課・財団法人
千葉県文化財センター。
 なお、今回紹介する遺物は、前半の仁井
宿東遺跡で出土したようである。
 発掘報告書冒頭凡例により遺跡の場所は、
千葉県佐原市(現:香取市)佐原字仁井宿
イ3661番地。遺物が出土したのは西暦
1986年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、遺物は第Ⅰ区の第4
号井戸跡で出土したが、発掘報告書第20
ページの記載により、8世紀中ばから10
世紀の、平安時代初~中ばと考えられてい
るように読取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第
15:”第Ⅰ区第4号井戸跡出土遺物(2)”
の旨の最下段右側に在り、遺物番号第13
スケッチ図の第21番との旨ナンバリング
されているようである。杯型土器の裏面に、
墨書が明らかに在ると、考えられているよ
うである。

仁井宿東大象.gif

 上図のように、ワかんむりであるが、
「家」と読み、大家と発掘報告書では釈文
されている。「大家」は、しばしば古代の
器物に墨書として見受けられる単語であり、
不自然感は無いと、本ブログの管理人も、
考える。が、かんむり直下が「立」の第1
画目の無いものでは無くて、「ん」である

異字体は、少なくともweb上で、簡単に
は確認出来無い。

 「家」だか「象」だか「豕」だか、はっ
きりし無い字であるが、家の可能性もある
と言うべきなのではないかと、私見する。
 以前に紹介した、同じ香取市の「王将」
墨書土器出土地点と現代では同じ道筋の2
キロ前後隔てた地点であるし、平将門が付
近へ進出してくると、それに従う当地は、
権力者に対して信奉の厚い、識字層の住む、
ありきたりの律令集落だったのだろうと私
は考える。(2024/08/04)

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