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岡山県岡山市鹿田遺跡で近世「全般奔成」木簡(長さん)

今回は、江戸時代初期成立とみられるが、
表題の遺跡で出土した木簡に、摩訶大大/
大将棋のルールである「かなり多数の駒が、
奔駒に成る」と書いて有るように思わせる、
かすかな墨書が有るとの紹介である。なお発
掘報告書には「判読不能」と記載されている。
民家の庭先のゴミ捨て場のような、遺構での
発見であり、その場所は、武士が住んでいた
屋敷跡かとも、推定されているようである。
「・・宝般若之成(書)」と本ブログ管理人
はその後読み、宗教関係の書物を集めた事を
示していて、

仏教信仰に関係する、木札ではないかと推定

する。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
140358_3_鹿田遺跡12.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
岡山大学構内遺跡発掘調査報告第34冊/
鹿田遺跡12/第29次A地点・25次調査、
2018年、岡山大学埋蔵文化財調査研究
センター。
 発掘報告書第3pdf末尾抄録により遺跡
の場所は、岡山県岡山市北区鹿田町二丁目
5番1号。遺物が出土したのは西暦2009
年かまたは西暦2014年。ないしその前後
の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第70ペー
ジ付近の記載により、17世紀前半の江戸
元禄期の頃のものであるように、私には読取
れるように思う。
 遺物の写真は、発掘報告書第3pdfの、
写真図版第19;”木簡・土製品・石製品・
金属製品”の、最上段左に在り、溝40(
スケッチ図93の木製品第42番)と取れる
旨、付記されている。面状の木の薄板の切れ
端のように、私には見える。

鹿田奔成り.gif

 上図のようにいっけん「全般奔之成」と
読んでしまい、摩訶大大/大将棋のルールが
書いてあるのかとも、思ってしまい驚く。
 しかし、「奔」では無くて「若」のようで
あり「般若」のと書いてあるとみる方が、

日本で出土する墨書遺物として、いかにも
ありがち

である。そこで、やや主観的にそのように
読むと、「『宝般若』之成書(保管)」と
書いてありそうである。そうすると、書庫に、
内容の札をつけたようにも見えるがとにかく、

仏教信仰の為に使った、墨書遺物の類だろう
とも思えてくる。

 よって本ブログの管理人は、今のところ、
この岡山大学構内で発掘された「木簡」を、
仏教の「般若経」に関係する経典の、当時の
存在のサインが記載された札と、解釈してお
きたい。将棋の分野には、残念だが余り関連
は無い物品かもしれないと思う。(2024/10/05)

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