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大分県大分市大友府内町遺跡16C泰山染付文字椀(長さん)

今回は、以前に将棋飛車駒が出土したと本ブログ
で紹介した、同じ大分県の遺跡でかつ、同じ時の
発掘調査時に、戦国時代の染付け椀(饅頭心椀)
に、報告書では、釈文で「大明」となっているが、
「泰山」のようにも見える、椀底の染付け文字が
あるとの旨の紹介である。
 はっきりし無いが、他に「大明奉造」等に私に
は見える遺物が出土しているので、発掘報告書の
主張が、恐らく正しいのではないかと見られる。
 遺物の写真がweb上に公開され、発掘報告書
に載っている。発掘報告書が奈良文化財研究所の
発掘報告書データベース、全国遺跡報告総覧に
登録公開されている。pdfファイル等は、飛車
将棋駒と同じであり、成立年代も、ほぼ同じもの
と見られる。
78299_1_豊後府内.pdf
発掘報告書の名称は、以下の通りである。
大分県教育庁埋蔵文化財センター調査報告書/第
33集、豊後府内8、2008年、大分県教育庁
埋蔵文化財センター。
 発掘報告書末尾抄録により、遺跡の場所と、遺
物の出土年は以下の通り。大分県大分市六坊北町。
出土したのは西暦2003年前後。同じく末尾抄
録により、繰り返すと、遺物の成立年代は、16
世紀の戦国末から、安土桃山時代初のようである。
 遺物の写真は、発掘報告書の第28ページ付近
の第2-22図SD066出土遺物実測図2
(1/3)との表題のある、スケッチ図の中に、
混在する形で挿入され、下から2段目の右に在り、
瀬戸物の意の第21番との旨とみられる、ナンバ
リングがある物品である。
 前後の本文第26ページ付近の説明により、
「大明年造と、底に染付けの銘のある、饅頭心椀
の類」とのことである。

大友府内泰山2.gif

 上図のように、第2字目が消えかかっており、
「明」のよでもあるし、私には「山」のようにも
見える。第1字目は、幾分マシだが「大」かもし
れないし、「泰」のようでもある。他に「大明
奉造」のようにも私には見える、同じ類の椀が、
出土している。ので、発掘報告書の読みの可能性
も高いが、文字が劣化し、遺物も元々破片な為、
明確では無いと私は思う。(2024/12/24)

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