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麒麟端筋で一歩寄可+一手猶予で早繰りされるか(長さん)

既に述べたように、本ブログ西暦2017年版
13升目108枚制普通唱導集大将棋に、麒麟
駒の動きが端筋で、第2筋目から横一歩歩みで、
端筋に行ける、本来なら出来無いはずの動きと、
それに加えて、横動きに限るが、端筋に達した
直後に、相手の駒に当たっていても、動いた
次の相手の着手の1手だけ、捕獲が猶予される
というルールを導入して、麒麟の逃げ足を僅か
に早めて、喪失の割合が、やや少なくなるよう
に、ルール調整したとの旨の試みの紹介をした。
 このタイプのルール変更では、その結果ルー
ル変更した駒、即ちこのケースには麒麟が、
早期に、攻め駒として使われるケースが増え、

ケームの質が変化してしまって失敗のパターン
が、過去何回か存在した。その為、手始めとし
ては、そのような将棋の変化が、起こらないか
どうかのチェック

から始めた。
 以下は、麒麟を、やや早く繰り出しても、安
全性が増したので、麒麟の早繰り出し戦法のよ
うな局面を想定した、途中局面の例である。

麒麟繰戦法1.gif

 上図では、L8位置の後手の麒麟が「行け行
け状態」であり、M8位置の後手の飛龍の、
繋ぎ駒になってしまっているので、後手が麒麟
を進めて、先手陣を攻略出来るのではないかと、
いっけんは思える。
 しかし、この直後に以下のように変化すると
考えられる。

麒麟繰戦法2.gif

ここからは、第2図のように~△K10龍王と
しようとしても、▲G10龍馬(E12)が
あり、△K10龍王▲I12龍馬で、L9位置
の麒麟は、攻め込め無い。
 確かに、麒麟が端第2列から端列へ横移動出
来るようになり、動きだけでなく、駒の攻撃力
もそれなりに上がるが、

全体として将棋を変えるには、差が微弱

であると理解される。
 なお、この一局は、一例次のように、先手が
勝った。

麒麟繰戦法指終.gif

後手は、麒麟を早く繰り出したが、攻めあぐん
だ結果、先を越されたというところである。
 このケースは、ルール変更により「麒麟早繰
り出し戦法」が起こりやすくはなるが、影響は
軽微で、主要な戦法として採用されるとは考え
にくく、

ルールを変えた駒が、単に突入する為に動くの
ではなく、攻め込み駒に変貌して、将棋が変わ
るというパターンの、ルール変更の失敗には、
恐らくは繋がらない

と思われた。このルール変更で、はたして問題
が無いかどうかに関しては別途更に何か別の要
因が無いかどうかを探す必要がありそうである。
 ちなみに、ルールブック上は、上記のルール
変更のケースには、

「麒麟の一手捕獲猶予は、相手陣に不成で入っ
て端列への移動で、成って獅子になる場合にも、
適用される」旨を、一応は付記した方が良い

と思われる。ただし、取り捨てのこの将棋では、
打ち歩詰みの禁手等は無いので。麒麟が相手陣
で不成りだと、この将棋種のケースについては
特にメリットが有るケースは、ほぼ皆無だと私
には、一応思える。但し書きのケースが起こる
事は、実際にはとても稀だろう。(2025/01/08)

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