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都立図書館加賀藩前田家写本に摩訶大大将棋成の聖目無(長さん)

大阪府三島郡島本町の島本町教育射委員会が、
パンフレットで紹介している為に水無瀬兼成
の将棋纂図部類抄の水無瀬宮所蔵版の巻物の
内容は、かなり広く知られている。
 本ブログでは以前、表題に有る都立図書館
加賀藩前田家写本の、水無瀬兼成の将棋纂図
部類抄と内容を比較して、差を紹介した事が
有った。
 その際、自陣/中間段/相手陣を区別する
為の、星印である「聖目」が、水無瀬宮巻物
の「摩訶大大将棋の初期配列図」では存在し
無いのに「摩訶大大将棋の成り配列図」で、
歩兵段ラインの上段に書いてあると指摘した。
 本ブログでは、将棋纂図部類抄の各将棋種
につき成りは基本、相手陣突入時が日本将棋
と同様成りのタイミングを決めているという
説を取っており、恐らく水無瀬兼成が、聖目
を書き忘れただけだろうと、そのときに解説
した記憶がある。
 解釈は次の問題だとして。
 最近、都立図書館加賀藩前田家写本の将棋
纂図部類抄の「摩訶大大将棋の成り配列図」
の自陣/中間段/相手陣区別の

「聖目」が、水無瀬宮所蔵版とは異なり前田
藩写本では、書かれてい無いらしい

という情報に接した。つまり、水無瀬兼成の
将棋纂図部類抄の「摩訶大大将棋の図」に関
しては、水無瀬宮所蔵版とは異なり前田藩写
本では「聖目」が、摩訶大大将棋の初期配列
図」だけでなく「摩訶大大将棋の成り配列図」
にも、両方無いので、矛盾無いように作り変
えられていると、疑われるという意味である。
 その情報の出所は、熊澤良尊氏のブログで
西暦2025年年初に、摩訶大大将棋の熊澤
氏製作の盤と駒を紹介しているページである。
なお本ブログ管理人は、たまたま都立図書館

加賀藩前田家写本の水無瀬兼成の将棋纂図
部類抄の「摩訶大大将棋の成り配列図」は、
未入手

が現状である。
 以下は、熊澤氏のページで、熊澤氏が製作
した摩訶大大/大将棋の盤・駒の上部で示し
ておられる将棋纂図部類抄の「摩訶大大将棋
の成り配列図」の、奔人・と金ライン付近の
拡大であるが、本ブログの管理人には、

6六の位置の升目の上隅にあるはずの「聖目」
が熊澤氏紹介の巻物に有るようには見えない。

熊澤摩訶大大.gif

 上図と共に熊澤氏は、将棋纂図部類抄の、
「摩訶大大将棋の初期配列図」の写真も紹介
され、摩訶大大/大将棋の「鉤行」の字体の
輪郭等から、都立図書館加賀藩前田家写本の
ようだと、今のところ私には推定されている。
 本ブログと異なり加賀藩前田家では近世に、
15升目大将棋、大大将棋、摩訶大大/大
将棋は、自陣と相手陣の区別が無く、相手駒
を取ったときに、取った駒が成るという、
杉浦大六氏所蔵、象戯図式に一例記載の成則
を想定していた様にも見え、個人的にだが私
には、新発見となったと認識され驚かされた。
(2025/01/09)

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