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大阪府大阪市細工谷遺跡で奈良期奔金墨書土器(長さん)

今回は、既に「百済尼」と濃く黒く墨書
が在る事で著名な表題の遺跡の遺物に、
ベンガラ色で淡く、より大きく「奉金」
と書かれているようにも見えるという、
鋳銭に係わる、難波京内奈良時代遺跡の
遺物の紹介である。
 今回の遺物は、次の成書内に「尼寺」
系統墨書土器の一つとして載っている。
発掘された日本列島/(19)98、
文化庁、西暦1998年。
 繰り返すと、遺跡の場所は大阪府大坂
市天王寺区細工谷1丁目。遺物が出土し
たのは、西暦1996年前後。和同開珎
の鋳造物が、全国で初めて共出土し、
奈良時代の、8世紀のものと考えられ、
墨書については渡来人の、百済王氏に
属する女性の所有物との意味では無いか
と見られているように成書から読取れる。
 その前記成書、第47ページ付近の、
左上「尼寺」関連の墨書土器・皿と前記
成書で解釈されている遺物の、第2段目
左に、今回ここで紹介する遺物の写真が
在る。

細工谷奔金.gif

 上図のように、右側に縦に成書にある
ように「百済尼」と読める墨書が有るが、
それより大きくベンガラ色で、やや左の
中央やや下に、「奉」その右下で百済尼
の字のやや左下に「金」のように見える
漢字のような模様が、私には有るように
見える。
 出土はし無いが、飛鳥~奈良の朝廷の
依頼を受け、当時金貨の鋳造も、少なく
とも百済王氏の一族の間で、細工谷遺跡
で試みられていたという事なのではない
だろうかと、私はこの遺物を見て疑った。
(2025/01/22)

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