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福島県富岡町小浜代遺跡で奈良期猿型山泰瓦(長さん)

今回は、発掘された日本列島2019に、
多賀城所属の宿駅に関連した施設跡では
ないかとされている表題遺跡に、奈良期
8世紀初成立と見られる、建物の瓦とし
て使用する物品が猿の上半身の造形物と
なっている、須恵器と同じ材質の軒瓦用
物品があり、猿形の肩に、漢字で「山奉」
と書いたように見える、模様があるとの
旨の以下紹介である。
 宗教施設が付属しており、神仏習合の
山岳信仰が存在して、遺跡が丘陵地帯に
在る為、周囲の山を奉じたとみられる。
 さて発掘された日本列島/2019の
書誌は、次の通り。
 「発掘された日本列島」/2019、
文化庁、西暦2019年。
 その第46ページ付近に、紹介する遺
物の写真が有る。
 遺跡の場所は福島県双葉郡富岡町小浜。
遺物が出土したのは、西暦2015年前
後かないし、それよりかなり以前のよう
である。
 遺物の成立年代は、現地で第3期とし
た、多賀城関連の瓦の一つとみられ、
材質が須恵器土器と同じでかつ、写実的
に猿を表現した、造形物である。

浜通り猿瓦山泰.gif

 上図のように、猿の肩に、やや暗いの
で、画像処理をしても見難いが、縦に、
図では暗く「山」、その下に反転して
白くなってしまったが、書籍の写真では、
黒く「奉」に見えるような漢字模様が
在る。
 遺跡は海岸線近くであるが、丘陵地で
山があり、かつ宗教施設が在ったような
形跡が有るとされ、厩猿信仰及び山岳
崇拝等の神事が、神仏習合の宗教施設で
行われたのかもしれないと、私は疑う。
(2025/01/29)

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