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大将棋作成の陰陽寮。三角縁神獣鏡とも関連(長さん)

本ブログに於いては、平安大将棋の中段に、四神
または十二支のうちの、虎と龍だけ置いた理由に
関して、それぞれについて、イメージとして強い
ものを、陰陽寮にて2つ選択したとの見解を取っ
てきた。しかし、平安大将棋に亀と鳥が居ない
理由や、龍と虎の他に、最初から牛と猪を入れな
かった理由は、本当の所は謎であった。
 本ブログはゲーム史のブログであるため、六博
との関連で、従来より古鏡の方格規矩四神鏡には
注目してきた。しかし考古学会では三角縁神獣鏡
の方が、卑弥呼と関連して著名である。私がうっ
かりしていたのだが三角縁神獣鏡の2神は西王母、
東王父であり、

獣はまさに、虎と龍であって、平安大将棋の選択
と、どんぴしゃ

だ。だから、陰陽寮といわゆる青銅鏡や和製青銅
鏡に関連が深く、祭祀の道具として、陰陽寮にこ
れらが常備されている状況だったという事になれ
ば、龍・虎以外が排除される理由としては、より
尤もらしいと考えられる。そこで、今回は以上の
ような関連性が、実際に有るのかどうかを問題と
する。回答を書く。
有る。
以下のような研究例が、あるようである。
国学院大学の岡田荘司論文、”陰陽道祭祀の成立
と展開”、国学院大学日本文化研究所紀要、
第54集、1985年。
論文は、以下の千葉県の、中世墳墓発掘調査報告
での考察で、引用されている。
”有吉北貝塚における中世土壙墓とその出土遺物”
笹生衛(第2班 千葉東南部事務所)、
(年代出典等不明)
web上の掲載サイトは以下の通り。
エイチティティピー:
//www.echiba.org/pdf/kenrenshi/kenrenshi_015_16_3.pdf
”岡田荘司論文には、次のように書いてある”と、
今述べた跡発掘報告書の20ページ、通算258
ページ右下で、笹生衛氏は述べている。
”陰陽道で鏡を使用する祭祀には属星祭、蛍惑星祭
を初めとする星辰の祭祀が多いとされるが、その他
高山祭、天地災変祭、赤痢病祭等の災害や穢れに対
処する祭祀、または天曹地府祭、泰山府君祭のよう
な冥府関連の祭祀においても、鏡は祭具として多用
されている。”との旨、陰陽道祭祀の成立と展開に
は書かれているという。
 つまり、

鏡は大内裏の陰陽寮に、常備されていて、龍と虎の
書かれている三角縁神獣鏡ないし、それとモチーフ
が同じ和鏡の類を、陰陽寮の陰陽師は普段目にして
いた可能性が高い

と言うことに、なるのではないかと思う。つまり、
十二支の入った鏡や四神の入った鏡も、むろん有っ
たのかもしれないが。

龍と虎の2獣の、三角縁神獣鏡も有ったので、龍と
虎の2種類の動物だけを、平安大将棋の駒として選
択する事は、陰陽寮の関係者には直ぐに思いつけた。

以上のように、考えられるという事になるのである。
(2020/03/08)

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