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中将棋。獅子を狛犬に変えたら、初手▲7七狛犬は良い手か(長さん)

前に、鎌倉市今小路西遺跡の木簡の記載に基づき、西暦1350
年頃の初期中将棋で、特別規則のある獅子の代わりに、狛犬の
配置された中将棋の存在の可能性について、本ブログでは論じた。
しかし、安直に獅子を狛犬に変えたならば、1手で動ける範囲が
獅子より狛犬の方が広いので、ゲームとして、おかしな事に本当
にならないのかどうか、懸念が有ると言える。たとえば、初手で
先手が狛犬を3歩前に進めて、支配領域を確保しようとすると、
この狛犬には繋ぎ駒は無いが、後手が3歩狛犬を進め返して、同
形にし、バランスを取る事が出来ないように思える。つまり、

先手必勝型のゲームになってしまい、このような変更が行われた
とは、最初から考えにくいという事は、本当に無いのかどうかが
問題という事

になろう。そこで今回は、表題に有るように、この先手が初手に
狛犬を3歩進める手の、善悪についてを論題とする。
 最初に回答を書き、それについて、その次に説明を加える。
以下回答を書く。

先手初手▲7七狛犬は、恐らく悪手のため、このゲームに、先手
有利の難点は、一応無いと見られる。

では、以下に説明を加える。
 すなわち先手初手▲7七狛犬には、後手は2手目で△8五歩と、
普通に駒数多数将棋では良くある、龍王前の歩兵を上げる手を指
してくると見られる。その後3手目▲7八歩とか▲5八歩なら、
後手4手目は、何れの場合も△6六龍馬である。その後、
▲4四狛犬(龍馬踊り喰い)△同龍馬の、狛犬と龍馬+歩兵交換
では、先手がやや不利なので、3手目には狛犬を移動させなけれ
ばならず、そうだとすると、

第1手目の▲7七狛犬は、位を取れないので無駄な手であった

という事になる。
 なお以上の推論で、狛犬は、同一方向に3歩歩むではなくて、
自駒を跳び越せる、大阪電気通信大学の踊りルールであると仮定
した。なお自駒を飛び越せない状態は、西暦1280年頃、
大阪電気通信大学ルールの形には、西暦1350年頃になったと、
本ブログでは、今の所一応推定している。
 獅子を狛犬に変えた中将棋では、恐らく先手は第1手目に、
▲7八狛犬とか、▲4七狛犬といった手を、指してくるのではな
いか。それなら特に、後手の方が、いきなり不利にはならないだ
ろう。
 つまり、

本ブログでは、狛犬は居喰いの能力は無いと見る

ので、攻撃力では獅子よりかなり劣り、早い時期に狛犬同士を、
敢えて相討ちにする事は、起こら無いのではないかと考えている。
 大阪電気通信大学の高見友幸氏により、以前、獅子-狛犬、同
時出現説が論じられた。狛犬が、金剛、力士、羅刹、夜叉に比べ
てこれだけが、早期に出現とも取れる説であり、当時私には、違
和感があった。しかし”中将棋の、しちめんどくさい点を何とか
しようとして、獅子を狛犬に変えてみる”という話の、可能性が
出てきてみると、確かに彼の言うのが、正しかったのかもしれな
いと、最近は私も思うようになってきた所である。(2018/11/09)

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