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茨城県つくば市島名熊の山遺跡から奔土土器出土(長さん)

以前、擬似将棋駒名のような”夜象”と
紛らわしい、夜家という墨書土器出土物
を本ブログでは話題にした。この遺物が
出土した表題の、茨城県つくば市の
島名熊の山遺跡で、その後、

奔土にも見える墨書土器も出土している

事が判明した。こちらは、前の調査の
何年か後の2013年~2014年の調
査中の出土のようである。遺物の成立年
代は、発掘報告書に9世紀後半とある。
ただし発掘報告書には、

平安時代中期の、島名熊の山遺跡付近の、
豪族の名前に関係した文字ではないか

ととれる旨が書いてある。発掘報告書が
正しければ、このケースも摩訶大大将棋
の、平安時代、9世紀後半の成立を示唆
しないとみられるようである。
 問題の発掘報告書情報も、web上で、
公開されている。いつもの、
奈良文化財研究所の発掘報告書
データベース、全国遺跡報告総覧に登録
されているからである。
 夜象のケースとは違い、こちらの方は、
たまたま、発掘報告書に写真が出ている。
写真の載っているpdfファイル名は、
以下の通りである。
22892_1_島名熊の山遺跡.pdf
報告書の表題は、次の通り。
茨城県教育財団文化財調査報告第431集
”島名熊の山遺跡”、2018年、
茨城県公益財団法人茨城県教育財団。

 写真は報告書の後ろの方の、PL21
と書かれたページの、2段目中央にある。

熊の山奔土駒.gif

報告書の写真では、照明の鏡面反射光が
まぶしく、字が良く判らないので、上図
では、白抜けした部分の画像を修正した。
元の発掘報告書でも、出来れば字を確認
していただきたい。
 ちなみに発掘報告書では、奔の卉を土
と解釈し、2文字目の”土”の字の方は
”不明”としている。私は、

一文字目はたぶん”奔”で良い

と思う。2文字目は、土の縦棒が曲がっ
ていて、本当に”土”なのかどうかは、
私にも判らない。
 解説は前記報告書の105ページ付近
に書かれている。今の所本ブログでは、
前回の”夜家”土器の件に関して、
茨城県教育財団の発掘報告者の見方が正
しかった経緯から、そこに書いて有る旨
の通り、

奔土は、将棋の駒名を参照して書いたの
ではなくて、土器の所有者の部族名等を
書いたもの

と仮に、しておく事にしたい。
 ”奔土族”として、有る程度豪族の名
が、古代~中世に著名となっていて、そ
の為、摩訶大大将棋の成り駒名に、採用
された可能性については、私も敢えて否
定しない。(2021/01/26)

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