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大大将棋には、別バージョンは無かったのか(長さん)

いわゆる駒数多数将棋に関する六将棋をみてみると、大大将棋
の形が、大将棋と摩訶大大将棋の中間にしては、大きく形が違
う事が判る。摩訶大大将棋の19升目は、升目総数が361で、
一年の日数に近いからだと言えば、15升目の後期大将棋から、
17升目を飛ばして19升目の将棋が関連する事は、余り変で
は無いのかもしれないが。つまり、現行記録の残っている
大大将棋は、主な系統からは外れた、”後合わせ品”だったと
いう意味である。
 しかしひょっとして、19升目から15升目を作るにしても、
その逆でも、17升目の将棋が有ったのだが、消滅してしまい
水無瀬兼成の安土桃山時代までは、残っていなかったという事
が、とにかく有りはしないのか。
 今回は、その点をチェックしてみた。回答から書くと、
 以下のような配列の将棋は、中間形として、一応相応しいも
のであるとみられる。

香車,土将,石将,瓦将,鉄将,銅将,銀将,金将,玉将,金将,銀将,銅将,鉄将,瓦将,石将,土将,香車
反車,猫叉,口口,古猿,口口,猛豹,口口,盲虎,酔象,盲虎,口口,猛豹,口口,淮鶏,口口,猫叉,反車
驢馬,口口,嗔猪,口口,臥龍,口口,悪狼,鳳凰,獅子,麒麟,悪狼,口口,蟠蛇,口口,嗔猪,口口,驢馬
口口,桂馬,口口,猛牛,口口,飛龍,口口,金剛,狛犬,力士,口口,飛龍,口口,猛牛,口口,桂馬,口口
飛車,右車,横行,横飛,堅行,角行,龍馬,龍王,奔王,龍王,龍馬,角行,堅行,横飛,横行,左車,飛車
歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵
口口,口口,口口,口口,口口,仲人,口口,口口,口口,口口,口口,仲人,口口,口口,口口,口口,口口
口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口
口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口
口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口,口口
口口,口口,口口,口口,口口,仲人,口口,口口,口口,口口,口口,仲人,口口,口口,口口,口口,口口
歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵,歩兵
飛車,左車,横行,横飛,堅行,角行,龍馬,龍王,奔王,龍王,龍馬,角行,堅行,横飛,横行,右車,飛車
口口,桂馬,口口,猛牛,口口,飛龍,口口,力士,狛犬,金剛,口口,飛龍,口口,猛牛,口口,桂馬,口口
驢馬,口口,嗔猪,口口,蟠蛇,口口,悪狼,麒麟,獅子,鳳凰,悪狼,口口,臥龍,口口,嗔猪,口口,驢馬
反車,猫叉,口口,淮鶏,口口,猛豹,口口,盲虎,酔象,盲虎,口口,猛豹,口口,古猿,口口,猫叉,反車
香車,土将,石将,瓦将,鉄将,銅将,銀将,金将,玉将,金将,銀将,銅将,鉄将,瓦将,石将,土将,香車

では、説明を加える。
 どちらでも良いが、15から19の”小から大”の方が判り
易いだろうから、それで説明する。なお実際には、私は摩訶
大大将棋から出発して、上の配列の17升目将棋を作っている。
 ともあれ、上の17升目×17升目将棋は、後期大将棋に、
臥龍、古猿、蟠蛇、淮鶏の非対称小駒で、12支風の駒を入れ、
仏教駒は、金剛と力士だけ入れで6段化し、足りない歩兵下列
駒として、横飛と左右車を入れ、更に驢馬を加えるとだいたい
できる。重要な事は、

驢馬で調整して、この17×17升目将棋は、片方の駒数が、
暦の72候と12月を足した84枚になる

という事である。つまり、一応は尤もらしい駒数総数だ。
 ちなみに、摩訶大大将棋には、これに、
提婆、無明、夜叉、羅刹、鉤行、摩羯、盲熊×2、老鼠×2、
それに歩兵×2が入って到達する。12枚ずつで24枚なので、
合計は168枚から192枚になるのである。これらの駒は、

個人的感覚だが、後から入れたっぽい、駒の群のように見える。

 摩羯が無いから、摩訶大大将棋では無いと言われればそれま
でだが。上記の17升目将棋が、中間型のような形をしている
事は確かだ。
 なお、この将棋は、横飛の前升目の歩兵に、一応猛牛で繋ぎ
があるが、

桂馬が、大阪電気通信大学の高見友幸氏の言うように、跳ぶ
飛龍のルールの方が、桂馬跳びの桂馬よりも、陣が堅い。

また、この将棋も角行がタスキで仲人に当たり、そのため横飛
が導入されたと考えると、摩訶大大将棋と共通の特徴を持つ。
15から19だという仮定から出発しての話だが。この中間型
の17升目将棋に、たまたま金剛力士を入れたのが、後の
摩訶大大将棋の性質を、大きく決めたように、見えなくもない。
つまり、金剛力士が呼び水で、仏教駒が参入したという意味で
ある。
 なお、この将棋は、前に述べた後期大将棋が130枚である
理由と、良く合っては居無い。升目対駒数のグラフを書くと、
中将棋、後期大将棋、摩訶大大将棋のプロットから作られる、
ラインに乗せるには、駒の数が12枚位余計だ。
 しかし6枚づつ12枚減らすと、一方に78枚になり、天竺
大将棋と同じ数だが、暦には関連が薄い。72と84の中間は、
暦に合わせようがないからだ。
 更なる深い考察は、次回以降にしようと思う。(2019/02/27)

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