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宮崎県えびの市柊野第1遺跡で古墳期龍馬墨書土器(長さん)

今回は、宮崎県えびの市の遺跡で、古墳時代に
成立したとされる土器片の内面に、漢字で龍馬
のように書いて在るように見える土器の話題で
ある。

小規模製鉄に関連する遺跡では、馬も飼われて
いた

事を示しているようである。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
122219_1_柊野第1遺跡.pdf
 発掘報告書名は、以下の通りである。
えびの市埋蔵文化財調査報告書第61集
柊野第1遺跡、2022年、宮崎県えびの市教育委員会。
 遺跡の場所は、発掘報告書末尾の抄録による
と、宮崎県えびの市大字末永上原。遺物が出土
したのは、西暦2019年前後の事のようであ
る。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の第171ペー
ジ付近の記載から、元々弥生時代末から古墳時
代前期後半の遺跡であり、第50号竪穴住居跡
から出土したが、この遺構について、古墳時代
前期4世紀の成立と見られるとの旨が、書かれ
ているように読取れる。以前紹介した、福岡県
上毛町郷ケ原遺跡の成立期とほぼ同じである。
 遺物の写真は発掘報告書の写真図版第87の
上から4段目左端に在り、遺物番号は、
第1334番の一部分とみられる。

柊野第1遺跡龍馬.gif

 上図のように左側の2つの破片を跨いで、内
面だとみられるが、漢字で龍馬と書かれている
ようにも見えるが、字がかなり滲んでしまって
いて、はっきりとはしない。
 なお、発掘報告書の前出第171ページ付近
に、竪穴住居跡第50号から、砂鉄すくいの為
のスプーンが出土しているとの旨記載がある。

小規模な製鉄作業場の近くの住居なのであろう。
たまたま馬も飼っていたが、良い馬なので龍馬
と表現した

のではないかとも、受け取れる。習字用に割れ
た土器の、裏面を使ったのであろうか。何れに
しても、製鉄関連施設には同時に、飼い馬の存
在を示す例が有るという点で興味深く、4世紀
頃の九州では、

鉄も馬も軍事的用途等で共存する事が多かった

事を示しているのではないかという事が疑われ
ると、私は考える。(2022/06/24)

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