SSブログ

富山県高岡市中保B遺跡で9C初林鬼墨書土器(長さん)

今回は、富山県の古代の墨書土器の中に、
江戸期成立の大局将棋の駒名である、林鬼
と書かれているように見える物品が、
20年前に出土しているという話題である。

林免とか作免かもしれず、荘園村での各人
の作業受け持ちを利用して、土器の所有者
を区別する為の、名札に近い書き込み

の疑いが在る。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
5464_1_中保B遺跡調査報告.pdf
 発掘報告書の名称は以下のとおりである。
高岡市埋蔵文化財調査報告第8冊
中保B遺跡調査報告、2002年3月、
高岡市教育委員会。
 遺跡の場所は、発掘報告書本文と写真図
版の部に挟まっている「抄録」によると、
富山県高岡市中保。遺物が出土したのは、
西暦1998年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第24
ページに、問題の遺物は墨書土器で土師器
であり、流路跡で発掘されたが、この遺物
の形態から、9世紀初の平安時代初期のも
のであると考えられているように読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書の写真図版第
315:”墨書土器・人形(赤外線写真)”
の最上段右側に在って遺物番号第1280
番との旨、ナンバリングされている。
 墨書であり「林家」と釈文されている。

中保B遺跡林鬼.gif

 上図のように、字はかなり薄く、林も、
林では無くて作かもしれないし、家は、
冒頭に書いたように、鬼とも免とも読める
ように私見する。似ている2文字として

一番近いのは、免田を耕作しているという
意味での「作免」ではなかろうか。

荘園が近辺に平安時代初在り、租税が免除
される免田か免畑であって、その耕作に従
事していた、作業者の食器という可能性が、
皆無では無いように、私には疑われる。尚
他の墨書遺物の中の、少なくとも一部には、
その器物等を使用する、所有者を区別する
為の名前なのではないかと、私には見える
墨書が在るように主観する。
 少なくとも作免は林鬼とは余り関連し無
いので、大局将棋とはほぼ無関係だし、林
に鬼が居るといった類の伝説が、現地に有っ
たという事でも、特に無いのではなかろう
か。免の字が家である可能性も、否定でき
ないと私も見るが。このケースに限っては、
薄くしか墨書残っていないという事である
と言う点に、たぶん間違い無いように、私
には疑われる。(2022/06/30)

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。