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兵庫県南あわじ市珉平焼窯跡で近代四天タイル(長さん)

今回は、ぐっと時代が下って、近代成立と
みられるタイルの破片に、筆で黒いペンキで
「四天」と書いたような字のある窯跡遺物の
話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
65323_2_珉平焼窯跡.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
兵庫県文化財調査報告 第284冊
珉平焼窯跡、2005年3月、兵庫県教育委員会。
 遺跡の場所は、発掘報告書第1本文pdf
末尾の抄録によると、兵庫県南あわじ市
北阿万伊賀野。遺物が出土したのは、西暦
2003年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の第235
ページ付近の表から、大正~昭和太平洋戦争
前に成立と、考えられているように読み取れ
るようである。
 遺物の写真は写真図版第128:”タイル
文字資料(2)”の、第2段目左端に在り、
TW10と、発掘報告者よりナンバリングさ
れている。一抱えの、道路歩道等に敷き詰め
る、正方形の、セメントタイルのように、私
には見える。

珉平焼釜跡四天.gif

 上図のように、写真で中央のタイルの表面
に、大局将棋の成駒将棋駒名である、「四天」
とかれているように読める。発掘報告書でも、
「四天」+(顔マーク)と釈文されている。
 タイルに大局将棋の駒名は当然だが、仏教
の仏像の名称を書くと言うのは不自然である。
別の文字の書かれたタイルを見ると、仕事の
段取りで必要な項目を書いたタイルであり、
それらは最後まで敷き詰められなかったので、
残って出土しているという事情のように認識
される。

詳細不明だが、特定の模様のタイルを、中央
の天王山の位置に4枚、固めて置くデザイン
になっているという事等を記載

しているのではなかろうか。右側の人の顔型
は、ひし形に4枚置くという印なのかもしれ
ない。恐らくだが、将棋とは無関係だが仏教
の四天王とは引っ掛けられた、工事現場の仕
事上の用語を、大正時代~昭和初期等、近代
に書いたのではないだろうか。(2022/08/24)

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