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岡山県倉敷市上東遺跡で泰山墨書土器(長さん)

今回は、岡山県倉敷市の遺跡で、漢字で
奉山と書かれている、古墳時代前期、4世
紀成立とみられる、甕型墨書土器遺物の
紹介である。

古墳時代の「文字」は、確かに明快なもの
が古代に比べて少ない傾向がある事は確か

である。
 遺物の写真がweb上に公開されており
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
12861_1_上東遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
岡山県埋蔵文化財報告第158上東遺跡、
2001、岡山県教育委員会。
なお、発掘報告書に今回紹介する上東遺跡
の別の発掘調査結果の記載された報告書を
以前紹介し、横内北窯跡群1号遺跡で奔王
と書かれているのではないかと疑われる、
遺物が出土したと以前報告した。が、横内
北窯跡群1号遺跡と上東遺跡は、直線で
20キロ以上離れており、関連性は無いよ
うである。
 即ち、発掘報告書末尾の抄録によると、
遺跡の場所は岡山県倉敷市上東。字名で、
才の元とみられる場所の微高地の井戸跡で、
今回話題とする墨書土器は出土したようで
ある。遺物が出土したのは、西暦1996
年前後の事。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第182
ページ付近の記載によると遺物は、繰り返
すと才の元微高地の、井戸跡第6号で出土
したが、遺物の形から古墳時代前期、
4世紀成立とみられているように読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書の、写真図版第
39の上段カラム「井戸6号出土遺物の、
第2段目中央に在り、遺物番号第1192
番との旨、ナンバリングされていて、甕型
の土器のようである。

上東遺跡泰山.gif

 上図のように、写真の中央やや右に寄っ
た土器の口の下の部分に、「奉」、その下
に煤が多く不明解だが、右の部分が割れ目
と重なって欠けているように見えるが「山」
のように見える、煤模様が在る。発掘報告
書の遺物観察では、確かに煤のように見え
る黒い部分が多くて、全部が煤と見られて
いるように読み取れる。が絶対では無いも
のの、「奉山」と書かれているようでもあ
ると私見する。
 瀬戸内海の岡山県倉敷市付近で、古墳時
代前期の4世紀頃にも、山岳信仰が存在し
たようにも見えるという意味である。
(2022/11/25)

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