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岡山県玉野市地蔵山1号墳で奔王墨書土器(長さん)

今回は、古墳の埋葬者の骨の一部を
入れたと疑われる、台付の椀とされる
土器に漢字で「骨奉王」等と書かれて
おり、古墳時代に古墳に埋葬される
人物が概ね、近隣で「王」と呼ばれて
いたと見られる事を示しているという
事実を示すとみられる遺物出土の紹介
である。
 遺物の写真がweb上に公開され、
発掘報告書に載っている。発掘報告書
が奈良文化財研究所発掘報告書データ
ベース、全国遺跡報告総覧に登録公開
されている。
pdfファイル名は以下の通りである。
12588_1_地蔵山1号墳.pdf
発掘報告書の名称は以下の通りである。
玉野市埋蔵文化財発掘調査報告(5)
地蔵山1号墳墓、1992.3、
地蔵山墳墓発掘調査会。
 発掘報告書冒頭例言によると遺跡の
場所は、岡山県玉野市玉3丁目2500-
10。遺物が出土したのは西暦
1990年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第
32ページ付近の記載によれば、古墳
時代末の7世紀前半の成立で、古墳の
副葬品の一部と見られているように私
には読み取れる。
 遺物写真は発掘報告書の写真図版第
17:”出土須恵器(2)”の第2段
目左にあり、遺物番号第10番との旨、
ナンバリングされている。台のついた、
コップのように、私には見える。発掘
報告書では「台付き椀」としていると
認識する。

地蔵山奔王.gif

 上図のように、左側の黒い染み状模
様がまず目立ち、漢字で第1字目が、
「骨」と書かれていて、滲んでいる
ようにも私には思える。
 ついでよく見ると、骨の右側に、少
しずつ下に下がりながら、漢字で横に
「奉王」と書いてあるようにも見える。
骨の下の黒い染みは、私には正確には
判読出来ないが、ひょっとするともう
一度「奉」と書いてあり「骨奉奉王」
と解釈するべきかもしれない。
 本ブログで過去、古墳の副葬品土器
に「奉王」系の墨書があるとの指摘を
何回かした。が、この例はその「王」
が、古墳に埋葬されている故人である
事が多い事を、示唆する証拠であると、
私見するものである。(2023/04/12)

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