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超奔王、略暗算で先歩二歩上げても相手金取れず(長さん)

 既に述べたように、1升目先の「途中の駒」
が超奔王に対して45°(-δ;δ→0)の
排除視半径を持つ、アナログで走れる超奔王を
含む日本将棋盤使用、持駒46枚制将棋で、
超奔王ルールの合否判断略算法を検討してきた。
 1の1が視半径30°、2の0/0の2以遠
を42°の逆数と近似、更に本ブログ独自の、
正接から方位角を計算する方法を略算法として
提示した。厳密な計算も電卓と数表から容易な
為、略算の誤差によって問題が発生する箇所の
有無をチェックした。
 非合法なのに合法としてしまうケースは、
多分だが余り無いようだった。
 今回は、それでも

略算で非合法になるが、実際には合法で、
計算がぽんやりしすぎている、以下のケース
について、現状と対策を考察

した。
 問題となった例は、初期配列5八の位置に
超奔王が居るとして、超奔王先の歩兵しか、
歩兵が双方に全く無い、17枚歩兵が消えた
仮想のケースで、相手金位置の相手駒が、

略算だと、2歩上げた超奔王先の歩兵で、遮蔽
されているように、間違って計算してしまう

という問題である。
 ここで問題にしているケースを計算すると、
ざっと、次のようになる。
 暗算だと。
 7の1の駒の距離は、√50升。方位角が、
55×1/7で7.857°、駒の視半径は
4.2×√2≒5.94=(5.88+0.06)
で、カッコの中を頭の中で暗算である。
 3の0の駒の距離は3。方位角が0°。
駒の視半径は14°。
 よって、方位角差は、7.857°
14-7.857=6.143°より、
6.143>5.94°で、合法である。
 そこで次に。
 数表を使うと7の1の駒の距離は、√50升。
方位角が8.12°で、視半径は、ぴたり
arcsin(0.1)であり約5.75°。
 3の0の駒の距離は、3。方位角が、0°
駒の視半径は数表によりarcSin(√2/6)
で、約13.63°。
 方位角差が8.12°で、排除円の許容は
13.63°-8.12°=5.51°で
5.51°<5.75°で、非合法となり

このケースは、逆転する。

 つまり、相手陣の金将位置に居る駒は、
手前の超奔王の居る5筋で歩兵を、天王山の
▲5五歩まで上げると見えるはずなのに、略算
では、完全に隠れる事になるのである。
 それに対し、厳密計算だと「一部見える」
という、真逆の結果となり、実際には盤の交点
を観察すると、

良く見ると、合法のように見える

という場合になっている。
 そこで、このようなケースの対策を考察す
ると、このケースは、一歩超奔王先の歩兵を
上げた状態で、相手1段目が超奔王から、
全部遮蔽される状態から、銀と金と玉の3枚
が遮蔽されるに変わり、2歩上げると正確に
計算すると、実際には、玉だけ遮蔽されるの
だが、略算誤差で玉と金が遮蔽されたままに
なり、突き捨てる位置(~▲5四歩)で、玉
だけ隠すというルールになってしまうので、
良く考えると、ルールの「調子が取れている」
ので、

厳密性は無視して、略算を真とするのも、悪く
は無い、特別のケースなのではないか

と本ブログの管理人は私見する。

問題はかなり大きいが、ぎりぎりで我慢する

といったケース、という訳ではなかろうか。
 ちなみに、誤差の原因は、排除円の半径の
見積もり誤差と、方位角の略計算誤差が、
このケースは、だいたい拮抗するという問題
を解決し難いという点で、

「最悪のパターン」である。

 しかし、こんな問題が、ルールを決定しよ
うとした当初、有るとは私には想定もし無かっ
た。まだ、とりあえずビックリしたという私
は、レベルに在る。(2023/10/27)

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