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略Arctan近似計算のやり方の改善(長さん)

現代では、エクセル関数や言語の関数にarcTan
は実装されていて、近似式で略算することは滅多に
無いのであろうが。計算機が今ほど普及し無かった
前世紀には、教育出版、新しい応用の数学8
「初等関数の数値計算」、一松信著に、arcTan
の、折れ線近似の式が載っていたりもした。
 関数電卓等は持込不可だとして、暗算で物体の運動
による直角座標の変化から、極座標の方位角を求める
際に、便利だと私的に感じている。が、具体的に前記
成書の方位角計算近似式は、既に紹介している奔将棋
の、自由にどんなアナログ角度に走れる、(仮称)
「超奔王」駒の走る升目数を知って、その方向の方位
角を計算するには、精度が不足である事を以前、本ブ
ログで示してきた。今回は、前記成書の近似式を、

近似する折れ線の数を2本から3本に増やす事により、
将棋で遊ぶレベルでは、必要な精度を出してみよう

とする試みの紹介である。
 3/7(0の0升目を起点として3の7か、7の3
位置に動く)が正弦値で、それを小数に直すと
0.4285・・倍程度までを、従来の一松信式の、
55×正弦とし、

0.5ではなくて0.4285・・程度を超え0.8
未満を42×正弦+5.5、それ以上で1.0倍まで、
30×正弦+15と、3つに分ける、

やり方を、本ブログでは独自に考えた。
 簡単に経過を記す。
 折れ線近似を踏襲する限り、

前記成書の精度が、飛びぬけて上がるやり方は無い

ようである。そこで、

式が2つでは無くて、3つ程度までなら我慢も出来る

だろうと、私は考えた。特に、
 40×分数+7と42×分数+5.5は、煩雑性に
差が感じられないので、0.5から0.4285・・
へ、使用する変数域の下限をシフトさせておいて、
40×正弦+7を42×正弦+5.5に変えた。
 42は代入する数値が分数になるとき使いやすいし、
5.5は0.4285・・まで使った倍数の1/10
なので、元の式と比較しても、

より、覚えやすかろう

と私は考えた。そうすると、正弦が0.8以上になる
と、一松信式よりも精度が悪くなる。ので、別に
変数域が0.8以上の場合について、

30×正弦+15を持ってきた。

30は40の10違いで、元の0.5以上の式と似て
いて覚えやすいし、15も覚えやすいし、正弦が1の
ときに、30+15で45°だからと、屁理屈をこね
れば、記憶は容易だろう。
 こうして近似で当てはめる折れ線を増やすと、以下
の誤差計算グラフのように左から右の挙動に変化して、

一松信改善.gif

 紹介した成書のときよりも、極端に値が異なる場合
が無くなる。
 特に、0.5が27~27.5°から26.5°に
変わるのが大きいし、1が47°からぴたりと45°
になる。
 3の1で8の4駒が隠れるかという問題での合否の
逆転問題は、明らかにこの変更で解決するし、そもそ
も0.5が26.57°、1が45°(こっちは当た
り前だが)が、”暗記”という事も無くなるので、
覚える式が増加する手間を効果が上回る事は、恐らく
確かだろうと、私は考えている。(2023/10/25)

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