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33×33升目730枚制中局将棋の提案の残り(長さん)

前回末尾にちらりと述べたが、紹介した730枚制将棋の最大の
欠点は、このままでは玉駒が最下段の中央部に3枚あるように、
見えることである。何故なら、最下段、段番号9は、歩み動きな
ため、師子型の踊りはできず、中央3枚は同じ駒である。

そこでこの将棋では、ど真ん中駒と両脇の駒のうちのどちらでも良
いから1枚、計2枚を取り除き、残りの一枚を最下段ど真ん中に
移動させた上で、仲人を、2枚から4枚に増やすのが良い

と、私は思う。もともと、玉周りが詰まっていると、生き埋め
詰みを喰らうので、このような配列にする対応を取るのが得策と
見るからだ。ちなみに、仲人の位置は端列から5列目の、横升目の
動きしか加えられなかった、摩訶大大将棋の猪型動きの駒の列と、
中央から5列目の、前回、悪狼型とのべた駒の列あたりで、良い
と考えている。これで、玉駒横が1升空きになるが、12段目に
仲人が4枚になるので、計730枚の将棋になる。
 さて、次には、各駒の動きの”型”が、走りなのか、踊りなの
か、また、前進できるようにするため、最初に加えた前動きの、
内容を、正確に決める必要が有る。このへんは、ゲームの性能を
左右するので、試行錯誤で良い方法に決定するまでに、一番考える
のに時間を要する部分だ。ともわれ結果を書くと、次のようで
良いと見られる。

最初に加える、前または斜め前の動きについて。
3,4,5,6段(実際の7、6、5、4段)のときが∞走り、
その他は、その段の別方向の動きと同じ数になる動き。
ただし段番号4段(実際の6段目)に関しては、次の特例を作る。
その駒がもともと、9段(実際の最下段)が成って、4段(実際の
6段)に相当する駒になったケースだけは、∞の前方向走りについ
て、それだけでなく、自駒は幾つでも飛び越せ、相手駒も2つまで
跳び越してその向こうへ行け、さらに2つまでの跳び越した相手駒
を、ひっくり返して自駒に変え、更には成らせる事も自由にできる
とする。(最下段成り駒の跳び越しオセロのルール。)

横位置の2進法の番号で下、斜め下等が決まる動きの性質について。
2段(実際の8段)が跳び、7段(実際の3段)が踊り、
その他は上限数のありえる、通常の走り。

つまり、10段のうち両端2段づつを除いて、下の3段目から、
踊、走加、走加、走加(特例あり)、走加、跳、と規則的にして、

小駒、走り駒のバランスをとったわけである。
以上で、この将棋はゲームとしてルールは決まったと思う。ルール
を覚えるとして、後期大将棋程度の煩雑さのレベルではないだろう
か。が何分、駒の名称が、番号なのが気になるかもしれない。駒名
は、次のように既存の将棋種に傾向を合わせて、とにかく行ける場
合を○で表したときに、次の名前になるように固有詞(イミナ)を
適宜つけると、よいのではないかと、私は考える。
すなわち、個別の列部のイミナ部分24種(+中央1種)を、

位置 前斜横斜後 固有詞(備考)
00奇 ●○●●● 車(例外ルールによる。)  
01奇 ●○●●○ 瓦・馬(下5段につき適用)
02奇 ●○●○● 猫
03奇 ●○●○○ 猿
04奇 ●○○●● 鶏(和将棋)
05奇 ●○○●○ 犬(和将棋) 
06奇 ●○○○● 熊(大局将棋等)
07奇 ●○○○○ 虎
00偶 ○●●●● 車(例外ルールによる。)  
01偶 ○●●●○ 土・馬(下5段につき適用)
02偶 ○●●○● 烏(う)
03偶 ○●●○○ 蛇
04偶 ○●○●● 猪(摩訶大大将棋等)
05偶 ○●○●○ 牛(2升目の場合) 
06偶 ○●○○● 狗(古典将棋に例なし。)
07偶 ○●○○○ 龍
08  ○○●●● 鉄  
09  ○○●●○ 銅
10  ○○●○● 銀
11  ○○●○○ 豹
12  ○○○●● 狼
13  ○○○●○ 金 
14  ○○○○● 象
15  ○○○○○ 玉
16  ○○○○○ 獅(中央駒。不正行度で踊る)

とする。
なお、前・横・斜め後ろ動きの駒が無い事については、故溝口和彦
さんが、何回か指摘されていた。ここでは、使われるが、意味の良
くわからない、狗の字を、仮に置いてみた。
次に、段がどこかによって、この将棋では修飾詞(通字)を付ける
ことにしてみる。付け加えられる修飾詞(通字)は、計10段につ
いて、一例では次のようになると思う。
実際段 (段番号)通字(書き順)
13段目~中間段
12段目 仲人段
11段目 歩兵段
10段目( 0段)奔(先)
 9段目( 1段)王(後)
 8段目( 2段)飛(先)
 7段目( 3段)大(先)
 6段目( 4段)兵(後)・ただし1段目の成り駒だけは軍(後)
 5段目( 5段)猛(先)
 4段目( 6段)走(先)
 3段目( 7段)踊(先)
 2段目( 8段)曹(後)
 1段目( 9段)将(後)
なお、このゲームでは、イミナ(固有字)の付け方の規則上、成り駒
のイミナが、元の駒のイミナとの間で、(瓦と土)、(猫と烏)、
(猿と蛇)、(鶏と猪)、(犬と牛)、(熊と狗)、(虎と龍)、
この組み合わせそれぞれの範囲内で、入れ替わるケースが3通りある。
やむ終えない所であろう。
 以上、駒の名前については、私が仮につけただけなので、ゲームの
性能とは、本質的には関係ないと思う。特に通字の選び方は、任意性
が大きい。何れにしても、名前はおかしい所があれば、付け方を変え
ても、特に支障は無いだろう。(2017/05/17)