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踊りで2歩目は空升目に行く場合、跳び超えた駒を後で取る表現は合法か(長さん)

前回に続いて、駒数多数の将棋類の、着手完了に関する別の問題について
考える。今度は、じっとの手ではなくて、例えば獅子で言うと、踊りで、
特に、空升目に2歩で移動するケースで、1歩目に、相手駒を取るような、
”突き抜く手”を指す場合について考える。最初に相手駒を取り、続いて
自分の動かす駒である、獅子を移動するという、指し方なら問題が無い。
特にそう指す癖が付いている、日本将棋の棋士ならば、着手の完了は、
通常のパターンと同じく、獅子から手を離した瞬間なので、問題は起こら
ない。
 しかし、秒読みの中将棋を指している等で焦っており、同じ手を、獅子
を移動してから、間の相手駒を取って表現しようとしたとしたら、2手指
しの禁手にすべきなのだろうかというのが、今回の問題である。答えは、

2手指しで、禁手負けになる

と、私も思う。なお、同様な主旨の書き込みを、だいぶん前に、中将棋の
ルールを説明している、どこかのブログで私は読んだことがある。
 しかしながら、これはかなり酷とも言える。うっかり、先に獅子を持ち
上げたら、跳び越えの手しか、指せないようにも、一見すると思えるから
である。たとえば対局者が、囲碁も打つとする。囲碁では相手の、その手
で殺した石は、自分の石を置いてから、取ってもルール違反にはならない。
殺した石は、常に取り除かれるルールだからである。従って、囲碁好きの
対局者は、うっかり何時もの癖で、獅子を先に持ち上げるかもしれない。
しかしながら、中将棋等の獅子は、間の相手駒を殺すのは、任意である。
従って着手が終わったと、相手に認識される前に、相手の駒を殺したとの、
意思表示をしなければならない。よって、獅子を目的地に置いてから、殺
した間1歩目の相手駒を処理すると、2手目着手扱いになると、考えられ
るのである。しかし”獅子を取り上げてから、自分の意図と、着手の表現
が違うのに気が付いた、”囲碁好きの中将棋棋士”のケースは、どうであ
ろうか。何らかの手段で”補正”し、着手完了前に”相手駒を殺した”と
の、意思表示が可能なように、ルールを調整した方が良いように、私には
思える。
 そこで、最近この点について、更なる思考を私はしてみた。その結果、
間の相手駒を取る踊りの手を指すつもりが、うっかり焦って獅子を、先に
持ち上げたら、1歩目の所で実際に獅子をおろして、相手の取る駒を、自
分の獅子といっしょに持ち上げてから、隣接する、移動しようとしていた
2歩目の升目に、2つの駒を持ったまま移動し、

隣着地升目で相手の殺した駒を重ねたまま、その升目で獅子を着地させて、
手を離して、静かに2枚の駒が重なったままなら、踊り喰いの手と認める

としてみたら、どうだろうかと考えた。なお、完全な後処理は、2手先の
自分の手番で、自分でするのが礼儀であろう。
 これは相当に、行儀の悪い作法ではある。しかし、もしこれでも合法と
すればひょっとして、問題が解決するのではないかと、私は思う。そも
そも、こんなルールを発明しなくても、更に良く考えてみると、うっかり、
獅子を先に持ち上げてしまったら、相手の駒も途中で持って、移動升目で、
手をごそごそと動かして、獅子だけを着地させてから、相手の駒を除去し
たり、両手を使って、相手駒を利き手以外の、もう一方の手で排除してか
ら、利き手に持った獅子を着地させるといった、”別の行儀の悪い手”を
指す棋士が、現われるだろうと思える。今述べた、別の2つの行儀の悪い
指し方も、合法にせざるを得ないような気がする。ので、私の最初に述べ
た、重ねたまま、”移動先で途中で殺した駒を、踏みつけたまま放置する
表現”は、これらと行儀の悪さに、さほど差が無いようにも思う。
 ただし、今述べた内容はまだ、問題が本当に全く起こらないのかどうか、
私にも完全には確かめられていない。そのうち他人の意見を聞く機会を、
できれば持ちたいものだと思っている。(2017/09/06)

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