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朝鮮広将棋。”奇”駒の動かし方ルールは、たぶん狛犬(長さん)

少し前に紹介した、18世紀版の朝鮮広将棋について、復刻に向けルール
の推定を少ししてみた。伏が横に走れないと、相手の砲で、中央部が撃た
れやすいので、伏が、前3方歩み、残り五方走りの雨龍の動きでも、
構わない事は明らかなようだ。
 しかし、”騎”が、七国将棋の騎だと、まずいことが起こりそうだ。
右端の最前列の相手の騎が、初期配列で左辺の左側の騎に、当たって
いるからである。
 なお、奇の動きを未知数として除外すると、この将棋では、端筋最前列
駒には、もともと繋ぎ駒が無いように見える。

15・・・・
十十十游十十十前十十十游十十十・一
車仕象十車象仕十仕象車十象仕車・二
十将十奇十十十帥十十十奇十将十・三
砲十馬十十馬砲十砲馬十十馬十砲・四
十十十伏十十十後十十十伏十十十・五
騎騎騎十歩歩歩十騎騎騎十兵兵兵・六
十十十十十十十十十十十十十十十・七
十十十十十十十十十十十十十十十・八
歩歩歩十騎騎騎十兵兵兵十騎騎騎・九
十十十伏十十十後十十十伏十十十・十
砲十馬十十馬砲十砲馬十十馬十砲十一
十将十奇十十十帥十十十奇十将十十二
車仕象十車象仕十仕象車十象仕車十三
十十十游十十十前十十十游十十十十四

つまり、上図で下の方の駒を持つ先手が、▲15六騎(11九)と進め
ると、後手の端の騎が只取りできるのである。従って、端筋の15六位
置の後手”騎”には、奇で、もとから繋ぎがあるとしか思えないのであ
る。そうするためには、12三位置の

奇のルールは、表題のように将棋纂図部類抄の狛犬型の跳び越え駒の類

だと考えざるを、得なくなる。しかし、それでも、まだまずい。
 ▲15六騎△同奇の後、先手▲同砲となり、余りにも駒の討ち合いが
早く起こりすぎる。これでは、象棋ゲームとしては、あまり良くなかろ
う。

 以上の事から、騎を七国将棋の騎にすると、恐らくまずい事が判る。

恐らくこの騎は、七国将棋の騎ではなくて、西洋チェスの八方桂程度の、
馬と異なり、塞馬脚の無い西洋式のナイトの動き程度が、穏当なのでは
ないだろうか。
 ざっとではこの”複雑すぎて廃れた”とされる、チャンギ系広象棋は、
以上程度のルールの付与・変更で、帥をチャンギ九宮動きの玉駒にすれ
ば、そこそこ楽しめるゲームなのではないかと、だんだん私には思えて
きた。何れにしても、これはチャンギの類であって、後期大将棋からは
遠い。特に奇が、獅子ではなくて、狛犬になってしまったため、更に
遠くなったように思える。(2018/01/28)

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