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埼玉県坂戸市中耕遺跡で4C泰山墨書土器(長さん)

今回は以前に述べた埼玉県坂戸市中耕遺跡で、
古墳時代の前期成立とされる、台形土器に、
同じく道教山岳信仰を連想させる、漢字で、
「泰山」ないし「奉山」と書いてあるように
見える模様が、西暦1990年前後の同じ
発掘調査時に、出土しているとの旨の紹介で
ある。
 遺物の写真は、以前紹介した発掘報告書の
データベース上、11番では無く、次の12
番、しかも土器の表面加工の説明図版に偶然
撮影されていたものである。すなわち、
pdfファイル名は、以下の通りである。
139094_12_中耕遺跡.pdf
 発掘報告書の名称、場所、出土年、成立年
それぞれ同じで、遺物自体が同系統である。
発掘報告書名:
埼玉県埋蔵文化財調査事業団報告書第125集
坂戸市中耕遺跡、西暦1993年、
財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団。
 例言により遺跡の場所は、繰り返すと
埼玉県坂戸市大字善能寺字南耕569-2。
遺物が出土したのは繰り返すと西暦1990
年前後の事。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第2pdf
の第315ページ付近の表により古墳時代
前期の4世紀前後。
 遺物の写真は、発掘報告書第12pdfの
写真図版第241の最下段左に在り、「ヘラ
磨き、高杯脚部」と付記され、遺物番号は、
遺溝第52番の第22番との旨、
ナンバリングされている。台型の土器で、
「奉玉土器」とほぼ、形まで同系統である。

中耕泰山.gif

 「奉玉墨書土器」もヘラ磨きのようであり、
縞模様が無い。他方側面に穴らしいものが、
どちらにも有るが、その穴の形まで、ほぼ同
じものである。
 上図のように、足の部分の右端付近に、
ぼやけて「泰山」か「奉山」と、縦に漢字で
書いてあるようにも見える、黒い模様が在る。
 祭祀用の土器が、運ばれて来て廃棄された
ものであり、今度は、山そのものを崇拝した、
神道系の祈祷を、古墳期にこれで行ったのか
もしれないと、私は考えている。
 何を意図して撮影された写真かに係わらず、
表面の模様に、注意すべきという例であろう。
(2024/04/25)

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