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なぜ現代の子供は大局将棋駒を丸く作ったのか(長さん)

やわらかい粘土を使った場合の工作上の
困難性だとの説明があるが、下の図の西暦
2019年成立の将棋駒の作者が、日本の
将棋駒を五角形ではなくて、丸く作る理由
について、今回は考察する。回答から書く。

賭博として使われる事がもはや習慣として
社会に存在しておらず、ゲーム中駒を、
回転させるゴマカシを、防止しようとして
いない。
では、論を開始する。

大局将棋2019.gif

上図は、以下のurlに写真があり、現物
は、西暦2019年に成立したとみられる。
https://ameblo.jp/plus-pot/entry-12488833554.html

材質は紙粘土で、特に焼き入れているとの
説明は無い。自由に変形できる状態とみら
れる。展示用であり、実使用を目的として
いないと、文面から読み取れる。五角形に
しない、積極的理由は見当たらない。なお、
背景に将棋駒を初期配列で並べた姿が映っ
ているが、子供が手にしているのは、大局
将棋の、最前列駒の一である”犬”だとみ
られる。
 本ブログでは五角形の理由は近世には、
絵馬と同じ感覚にまで、見るその時代の人
間の、その形から受ける印象は曖昧化、
混合化したと見ている。しかしこのケース、

信仰心が無いから丸くしたとは思われない。

根拠は、近代になると、将棋は繁華街の路
上の、街頭賭博のイメージが、庶民の間で
強まったと、少なくとも私は認識している
からである。”昭和の1950年代、高度
経済成長期より前は、ゆったりした社会”
のイメージで、その光景が現代でも、書籍
の”なつかしの写真”等で紹介されている。
 ところで当然だが、街頭でその当時は見
かけた”詰め将棋

賭博”等だと、金銭的利害が掛かっている。

その為、プロの対局でなくても、イカサマ
を防止する手立てが、神経質に取られてい
たと見る。
 将棋の場合、

文字の方向だけでなく、駒の先頭が向いた
方向で、敵味方が区別され、自駒と他駒が
反則によって入れ替わって、形勢が変わら
ないように、賭博では注意が集中された

と考えられる。しかしながら、将棋が賭博
であるとの

感覚が無くなれば”字の向きで区別すれば
いいや”という程度の意識になるのは必然

だと私は思う。その結果、現代の子供は、
駒の向きで、相手駒と自駒をきっちり区別
する事が、将棋駒では必然だとまでは、思
わなくなるのであろう。その結果、工作の
手間が優先されて、前記例では駒の形は、
デフォルメされたと推定される。
 特に大局将棋では、駒数が多いだけに、
より厳しくする必要があるのだが。それを
しないと言う事は、勝負の勝ち負けで、金
品が動くという感覚が余り無い証拠だろう。
以上の事から、今回紹介したブログの写真
からは、西暦2019年の時点で、

将棋で賭博をするという記憶が、日本の社
会からは、すっかり失われた事が判る。

以上のように、それ以前の経緯から、私は
結論するのである。(2021/01/06)

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