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大阪市平野区長原遺跡で古墳期神鳩墨書埴輪(長さん)

今回は刀を象った埴輪の一部に、「神鳩」
ないし「神鳥」か「神馬」と書かれてい
るような、余りはっきりとはし無い模様
のある、古墳時代成立とされる遺物が、
大阪市長原遺跡で、かなり前に出土して
いるとの旨の紹介である。
「何らかの動物を象った、祭祀の埴輪の
一部」とされているが、

古墳時代の墨書だとすれば貴重だ。

 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
138583_1_長原その2.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
長原(その2)、西暦1985年、
大阪府教育委員会・財団法人大阪文化財
センター。
 発掘報告書冒頭第3ページの、第Ⅱ章
「調査に至る経過と調査の方法」の冒頭
によると、遺跡の場所は、大阪府大阪市
長吉長原・長吉川辺。遺物が出土したのは、
同第4ページ付近の記載より西暦1983
年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第9ペー
ジ付近の記載により、古墳時代成立と、形
から取れる埴輪の一つで破片であり、第2
自然流路跡から出土したように読取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第
20の左側に、全体として大きな円筒形の
物品の破片のような形で撮影され、遺物番
号第27番との旨、ナンバリングされてい
る。発掘報告書第10ページ付近によれば、
形象埴輪のようであり、動物(馬)の足が
良くある例だが、大きさが大きすぎ、太刀
を象っているのかもしれないとされている
ようである。

長原神鳩.gif

 上図のように、中央の裂け目を跨いで
「神」、その下に「馬」か「鳥」か「鳩」
か、はっきりし無い、漢字のようにも見え
無くもない、薄い模様がある。
 「神馬」なら一般的なのかもしれないが、
「神鳥」なのかもしれない。第2の漢字の、
ヘンに見える模様が「九」であるかどうか
は、更に不明確である。
 馬の埴輪が著名だが。一般に埴輪の馬形
の物が、「神の乗る乗り物」とされたと判
る文字史料が在るとの話を、少なくとも私
は聞いた事が無い。本当に「神馬」と書か
れているとすれば、貴重な史料証拠なのか
もしれないと、私は考える。(2024/03/13)

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