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歩駒走駒実数動きのプロイセンチェスへの効果(長さん)

以下、外国の将棋・チェス型ゲームへの、
走り駒等の、実数歩数化の効果について述べる。
 表題の”プロイセンチェス”と意訳されると
みられるゲームは、19世紀初頭のドイツの
駒数の少し多い、昔のチェスゲームである。
梅林勲・岡野伸著の世界の将棋の、
31ページ付近に、プロイシシェ・シャッハ
という名称でゲームが紹介されている。
成立は西暦1806年、C.E.B-
FREYHERR VON HOVERBECK
の考案であると記載されている。11×11
升目双方25枚制である。
 特徴は、奇数升チェスであると共に、
ビショップ駒が双方に4枚づつ、クイーン駒が、
双方に2枚づつあると言う点である。斜め走り
駒が、チェスの倍の数存在する。
 以前述べたように、走り駒を整数動きルール
から実数動きルールに変えても、筋の合った
斜め走り駒が無い西洋チェスでは、効果が少
ないとの事であった。だから、筋の合う斜め
走り駒の多い、駒数多数のチェスゲームであれ
ば、西洋チェス類でも、実数化の効果が有る
程度出るのではないかと考えられたのである。
結論を述べると次のようになった。

余り面白みは出なかった。
先行きが見えているゲームの流れが、より速く
なっただけである。

では、以下経過を説明する。
 この古典チェスゲームの初期配列を、日本
の将棋駒でそれぞれ概ね置き換えて、判り易く
すると以下の図のようになる。

実数プロイセンチェス.gif

今回は、角行駒の筋変えの効果を強く見るため、
オープンオフィスのDrawは使わずに、交点
置きを升目で置き換え普通に、マイクロソフト
のエクセルを用い、23×23升目盤で、
プロイセンチェスゲームをチェックしてみた。
 プロイセンチェスでは飛車駒が双方に2枚の
ままなので、活躍は限られていて、ビショップ
または角行の、交点置き着手だけを目立つよう
にさせれば、ほぼ状況判断可能だろうと見た為
である。
 なお、駒名で猪猫は、兵駒であり、普通に
動くときには嗔猪動き、駒を取るときだけ、
猫叉動きになる事を示している。このゲームで
は、成り駒は無い。
 また、八方馬はナイト動き、このゲームでは、
双方に3枚づつ有る。
 ただし最下段の王の隣に有る、バッテリーと
言うのが元の名の、図で弓狛犬と表示した駒は、

広将棋の弓の類の駒であって特殊

である。ただし広将棋の弓とは異なり、動かな
いで3升先まで1枚射る。動くときには射らな
い。しかし動きそのものが大きく、狛犬のルー
ルで跳ぶ。踊り喰いは無い。この駒があるので、

終盤は王がバッテリーに追われる展開になるの
は、ほぼ見えている。

実際に指してみると、

クイーン駒、ビショップ駒の互い取りが、
整数型より実数型の方が、複数枚、同地点狙い
が、し易いため、それが進んで局面展開が速く
なるだけ

である。プロイセンチェスでは

元々、ゲームの流れが見えているので、実数化
による面白みの増加感覚は、ほとんど生じない。

現実として、西洋チェス型のゲームで、歩み駒
と走り駒を実数型に変えて、面白みの増加する
ゲームは、残念ながら、ほとんど無い疑いが濃
いように、だんだん私には思えて来た。
(2020/08/07)

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