SSブログ

ミャンマーシットゥインは実数化で防御過多(長さん)

以前、取捨てのチェス・象棋類で、歩みと
走りを実数化したゲームの出来について議論
した。そのときに、ミャンマーシットゥイン
を考察から外した。理由は兵駒以外が自由配
列なため、他のゲームと条件に差が有るから
であった。今回は、この特殊なルールの
ミャンマーの象棋について、歩み駒と走り駒
を実数ルール化したときの、ゲームの良し悪
しに関する変化を論題にする。回答から書く。

防御力(ディフェンス)が強すぎるゲームに
なり、劣化が起こるよう

である。理由は、

王が馬の盲点に動けるため、馬の攻撃力が
落ちるため

である。では説明を開始する。
 以下は、実数ルール化に合わせて初期配列
を変化させた所である。

実数型ミャンマーシットゥイン初期.gif

 こんかい駒は中国シャンチーの駒で代用し、
帥/将、仕、相、馬、車、卒は、ミャンマー
シットゥインの王、副官、象、馬、戦車、兵
各駒に対応させた。また実数日本将棋盤を、
通常の位置に関して交点置きにして使った。
このシットゥインの道具では、最外側の升目
よりも外に、駒は出せない。元々8×8升目
のゲームだからである。
 そこで、実際の初期配列は、以下のように
した。
 兵の小ピンに車を置いて、初手で2枚の兵
と車を交換する、2枚替え作戦をとってみた。
更に、盤の中央で、兵、副官、象が睨みあっ
ている。中央点へは、馬も利くようにしてみ
た。王は銀に当る象一枚で、囲っている。残
りの車は、最下段に置いている。
 この初期配列では、車が1枚序盤で消耗す
るのと、馬は両方、整数間隔で置かれている
点に特徴がある。実際には馬を微妙にずらし
て配列すると、多少違ったかもしれないのだ
が。終盤は王が、相手の両方の馬の盲点に逃
げ込むと、互いに寄せることの困難な局面に、
到達してしまった。
 よって、

このゲームは、実数化により、王が少なくと
も相手の馬1枚の、盲点に移動してしまうた
めに、攻撃力がその分落ち、ゲームとしては
劣化する疑いが濃い

との結論になった。チェスでこの点が目立た
なかったは、ビショップとクイーンの攻撃力
が大きいために、ナイトを避けても、余り守
りの効果が無かったためと考えられる。むろ
ん、日本の取捨て駒数多数将棋の場合は、
桂馬の相対的な役割が小さいため、これほど
の効果は無いと考えられる。
 以上の結果から、自由配列であり、条件は
他の取り捨てゲームとは異なるものの、
ミャンマーのシットゥインの歩み走り駒実数
化ゲームも、余り面白くなる可能性は無いよ
うに思えてきた。(2020/08/16)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー