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三人日本将棋の三角盤と五角形駒のテスト(長さん)

先に、エクセル表を使って三人日本将棋を1局
チェックした結果を述べたが、今回三友中国象棋
の盤形の将棋盤を作成して、とりあえずは、普
通の将棋駒を60個使用して、ゲーム器具の、
五角形駒に、

妥当性が無いと見てよいかどうか

という点を中心にテストしてみたので、追加報
告する。以前の報告の範囲では、エクセル表を
使って表現した接続部分が複雑で、その道具で
は、まともな日本将棋を指しているのかどうか
不安という別問題もあった。結果から述べる。

 角度で120°の向きの五角駒では、当りが
やはり不自然であるとの結論になった。

 以上は遊戯具の問題である。が、それとは別
に、ゲームの出来については、両方から攻めら
れたときに守れない分、

普通の日本将棋に比べて、オフェンスが強すぎ
である

事が判った。攻めを全体として、もう少し弱く
再調整しないと、何百年も生き延びる将棋ゲー
ムとまでは、多分行かないように感じられた。
 では、論を開始する。
 使用した将棋盤と駒は、以下の写真のような
ものである。

五角駒三人将棋初.gif

ルールは前回述べたように、二歩の禁は現行と
同じく、厳しくした。なお中央筋の13升目に
は、各プレーヤーとも、歩兵は1個しか存在さ
せられないとした。これで、攻めは多少は弱ま
る。しかし、実際には他のプレーヤーの両方か
ら攻められると、2人制では自明の受けが効か
ない場合があり、陣はより簡単に崩された。
 一例では、以下のような指終局面に達し、
先手が勝ちとなった。なお2位は後手、後手に
深く攻められ、中手が最初に投了した。

五角駒三人将棋終.gif

先手には詰めろが掛かっていたが、持駒が潤沢
で、後手玉を先に寄せ切った。
 この将棋では、
むしろ中盤緩い手を指して右側のプレーヤーを、
生かさず殺さずにし、左側のプレーヤーを右側
に討って貰って、最初に自分の方に攻めてくる
左側プレーヤーを投了させてから、

温存した戦力で、右側のプレーヤーを討つ

という戦略が、

ゲームを旨くするコツとして存在する

ようである。普通の2人制ほど、皆このゲー
ムを真剣に指すようには、余りならないかも
しれない。
 なお途中どの陣も、2人制の時よりも早く崩
れた。また、上の指終局面の写真から、駒の利
き筋は、相手陣に突入すると、”わざと、きち
んとは並べてはいけない”ので、かなり判りに
くい。

 冒頭述べた結論で正しい事は自明とみられた。

 なお今回、棋譜を表現するための、升目の
アドレス付けの方法について、以下のように考
察した。付け足しになるが、一応述べる。
 以下一例だが、

段番号の増える方向を、2人制と近似させた方
が、判りやすい番地

になるような印象がある。
 まずは、最も問題が多いとみられる、中央筋
から、結論を書いてしまおう。すなわち中央2
人制で言う第5筋は、第5筋と第15または第
十5筋に分割する。中手近くを切り離す。つま
り、上段後手から下段先手に向かって、第”5”
筋とし、段は81升目盤と同じく増加型とする。
 また中手陣内の5列4段は、後手から見て、
上段から自分陣に近い方向に向かって、
『第”+5”筋または第”十5”筋の一~四段』
と数え、中央升目は第十5筋では無く、第5筋
に入れ、”5五”の升目とする。つまり後手か
ら見て、自陣内の中央筋は、四、三、二、一と
なり、中手からの接続部分に関しては、増加後
一二三四五四三二一のパターンで、途中から、
減少に転じる。むろん最初の4升は第十5筋、
後の5升は、第5筋であるから、同じ段番号の
升目も互いに区別は出来る。
 以上のようにすると、良さそうだ。
 中央筋のイレギュラーは除外すると、他の部
分は以下のようになる。
 まず、第1文字目の筋数のナンバリングだが、
各プレーヤーの右端筋から左端筋に向かって。
先手について、第1列から第9列と順番に。
中手について、第9列~第6列、
第十5列~第十1列と”十”は別としてだんだ
んに減る順番に。
後手について、第十1列から第十四列、
第5列から第1列と、後手一人だけ、
123454321というパターンで増加後、
減少する列番号とする。
 また、第2文字目の段数のナンバリングは、
次の通り。
 先手について、先手から見て上段から陣側に
向かって、列番号は常に一、二、三、四、五、
六、七、八、九と増えるようにする。2人制の
先手と同じである。
 中手について、中手から見て上段から陣側に
向かって、列番号は常に五、四、三、二、一と
減るようにする。ただし、第十5列は自陣にし
かなく、先手を見通すと九、八、七、六、だが、
後手を見通すと、一、二、三、四、五、四、三、
二、一になっている。つまり概ねは、2人制の
後手が3人制の中手の状態になるように、変則
的だが、列番号(算数字)の振り方を、やや不
規則にした方が、このケースは良いようである。
 後手については変則的であり、右翼の十を列
名に付ける筋については、後手から見て、上段
から陣側に向かって、列番号は常に五、六、七、
八、九と増えるようにする。中央筋から左翼の
列名が一桁台の筋名の筋については逆に、後手
から見て、上段から陣側に向かって、列番号は
常に、五、四、三、二、一と減るようにする。
 以上から後手のプレーヤーが、他の二人と異
なり、棋譜記録をするのは慣れない限り、かな
りしんどい、かもしれない。なお記号▲と△と
は無しにして、①、②、③でも使うしかなかろ
う。
 棋譜の件の私論は以上である。何れにしても、

120°回転置きの五角形駒による三人将棋は、
ゲーム盤上の、ゲーム具である将棋駒の置かれ
た姿として、かなりの違和感がある

という事は、今回のチェックでも、はっきりと
感じられた。(2020/05/03)

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