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島根県益田市山根ノ下遺跡で中世泰山墨書土器(長さん)

今回は、鏡や鉄剣遺物が共出土した島根県
の遺跡で、12世紀から16世紀の中世に
成立したと見られる、漢字で奉山と書かれ
た墨書祭祀土器遺物出土の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
2708_1_山根ノ下遺跡.pdf
 発掘報告書の名所は、以下の通りである。
匹見町埋蔵文化財調査報告書第34集
山根ノ下遺跡、西暦2001年3月、
島根県匹見町教育委員会。
 発掘報告書第2ページの地形的立地によ
ると、島根県益田市(美濃郡匹見町:当時)
大字澄川。遺物が出土したのは、冒頭の、
例言によると、西暦2000年前後の事の
ようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書本文第
27ページ付近の小結によると、土師器
が全体として、12世紀~16世紀のもの
と見られ、中世成立と読取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第7
の右上カラム:”縄文土器・土師器類”の、
最上段中央に在る、周りより大きな土器
片とみられる遺物である。

山根ノ下泰山.gif

 上図のように、中央やや右にかなり大き
く、漢字で奉山と書いて在るようにも見え
るが、第1字目の奉の字が潰れていて不明
確である。ただし、この遺跡からは鉄剣や
和鏡が共出土しており、まるで古墳時代の
有力者の居所を連想させる山間の地である。
 遺物の模様が、漢字としては不明確だが。
共出土品の内容から識字が可能なのではな
いかと疑われる有力者の居所なのであろう。
なお、発掘報告書では、小結で「有力な、
中世の地侍の居所ではないか」と結論して
いるように読取れる。(2022/09/28)

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