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古事類苑30遊戯部「だいしょうぎ」は男重宝記起源(長さん)

最近まで、私的に読み飛ばしていたのであるが、
古事類苑30遊戯部には、「摩訶大々将棋」と
「少将棋」を除いて、現代仮名遣いで書くと、
中将棋には「ちゅうしょうぎ」、
大将棋には「だいしょうぎ」、
大々将棋には「だいだいしょうぎ」、
泰将棋は「大将棋」と表現して「おおしょうぎ」
と振り仮名が、見出し以下の最初の記事に付い
ているように見える。が、錯覚であり、

男重宝記(第3巻)「盤上の事」に、ふりがな
が元々付いているのを、古事類苑30遊戯部が
踏襲しただけだ

と最近気がついた。つまり、

大将棋の読みが「だいしょうぎ」で良いという
主張にとって、有利な史料を私が見逃していた

という意味である。
 さて男重宝(寶)記(なんちょうほうき)は、

元禄時代成立との事なので、130枚制大将棋
を元禄期に「だいしょうぎ」と読む事が有った

と解釈できるようだ。
 これまで、本ブログ管理人が私的に気が付か
無かった錯覚に、今になって気がついたのは、
「少将棋」も、男重宝記(第3巻)「盤上の事」
として古事類苑30遊戯部に載っており、「し
ょうしょうぎ」と振り仮名が付いているのだが、
古事類苑30遊戯部の、項目が変わる、変わり
たての先頭に、たまたま男重宝記(第3巻)
「盤上の事」「少将棋」だけが無いのに、ふり
がなは、相変わらず他の将棋同様、付けている
という状況になっているのにようやく気がつい
たからである。よって大将棋を「だいしょうぎ」
と読むのが、全くの間違いだと言い辛くなった
と、いう事になった。
 他方、同じ「大将棋」と書いて泰将棋の事を
「おおしょうぎ」と、例えば豊臣秀次に読まれ
ていたとすれば、他ならぬ豊臣秀次の命名であ
る可能性も有り、ひょっとすると

大合戦を「おおがっせん」と、豊臣秀次も言っ
ていたので、それに準じた

のかもしれない。男重宝記(第3巻)「盤上の
事」の、恐らく記載通り大将棋と書いて130
枚制は「だいしょうぎ」、25×25升354
枚制は「おおしょうぎ」と両方有って、後者を
泰将棋にした理由の通り、元々紛らわしい状態
だったのではなかろうかと思う。(2023/08/07)

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