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鎌倉横小路流改善熊澤良尊型大将棋の作戦(長さん)

以前に述べたように、飛龍がその下段
升目に無く、左右横行が下段移動出来
る表題の鎌倉横小路流改善熊澤良尊型
大将棋では、108枚制の普通唱導集
大将棋と異なり、相手横行を、
龍馬×2、角行×2+奔王の横利き
で集中的に狙う作戦は、空振りである。
 では良く使われる作戦が、どういう
ものになるのかを、今回は考えてみた。

横行の前の歩兵を集中して狙って取り
除き、自分の歩兵のトライ狙いをする

というのが、最も判り易そうだ。
 つまり、

横行が、攻撃に恐れをなして頭歩兵の
防御を、最初から放棄してくれる事を、
逆に利用する

という作戦である。
 さて、96枚制の平安大将棋の類の、
鎌倉横小路流改善熊澤良尊型大将棋の
初期配列は、以下のようなものである。

改善熊倉良尊悪行入 (2).gif

 1~2段目が、通説平安大将棋の、
桂馬列を2つ内に移動した配列で、
その為「平安大将棋型」では無く、
「熊澤良尊型」と提案者の名を冠して
いる。駒の動かし方のルールで悪行は、
旧横行、反車は奔車でもどちらでも良く、
二中歴平安大将棋の奔車の動きである。
横行は移動済みなので、元位置に類似の
名の悪行が入って、鎌倉横小路(遺跡)
流となっている。
 3~5段目が、飛龍列の無い、15×
15升目の130枚制(後期)大将棋の
4段目より上の配列であって、駒のルー
ルは、後期大将棋のルール。
 以上のようなものと、本ブログでは
見ていた。後鳥羽上皇期の大将棋の一種
であり、成も持駒も無いのでセルを駒と
見て、表計算ソフトで指すのに最も適す。
 玉が取られたときだけでなく、相手の
玉を1枚にしたら、次の手で玉が玉で取
られても駒の多い方が勝ち。更に、特殊
なのは攻め力と守り力のバランス調整の
為、歩兵・仲人・悪行が、相手最上段か
ら更に外に出せたら、玉が詰んで無くて
も勝ちという、どうぶつしょうぎの

トライルールに似たルールを入れた

という点であった。最後は私が新たに加
えたルールである。
 そこで、この初期配列から、相手左の
端から2列目の歩兵を、自分の歩兵・
桂馬や飛龍で睨むように駒を組むと、
一例では以下のようになる。

改善熊倉良尊悪行入0809.gif

 なお、上記は一例で先後手同形に組ん
でいて、当然、相手はその歩兵が取られ
ないように、相互に既に駒組を変えて、
防御している。
 この陣形から仕掛けても、この将棋の

局面の進行は、獅子タイプの駒を欠き
かなり緩やか

である。両方とも玉が詰むように強く攻
めるのが、困難であるからである。
 一例では、先手が横行を攻め駒に変更
して1歩ずつ進める等して相手の左反車
と香車を取り除いてから、複数の小駒で、
残りの相手の端筋の歩兵を捕獲し、自陣
の歩兵をトライして、以下のように先手
勝ちで勝負が付いた。

改善熊倉良尊悪行入0809終.gif

 この将棋は、玉詰みを狙ういわゆる
将棋やチェスの仲間では無く歩兵・仲人・
悪行の何れかが”上がれる”ように、

玉将を含めて、自陣駒が協力するゲーム

に近い。差し回しのカテゴリーが、例え
ば日本将棋とは相当に異なる。つまり、

別種のゲームの雰囲気の相当に強い将棋

である。
 日本将棋と並び立つ「大将棋の代表」
という認識では無く、ノートパソコンで、
表計算ソフトを使うのに便利な、お遊び
ゲームと見て、

気楽に遊ぶのが良い

と思う。「大将棋」の中でも、その扉を
開ける、きっかけとなる為の、真打では
無くて前座、或いは二つ目という格付け
のゲーム。そう言った位置づけで良いの
ではないかと、このゲームについて、私
は感じる。(2023/08/10)

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