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秋田県にかほ市カウヤ遺跡で奈良期泰山墨書土器(長さん)

今回は古代柵の秋田城に関連する人物の住
むと推定された、秋田県象潟町小砂川の
カウヤ遺跡で奈良期の8世紀第3四半期と
される、杯状土器遺物の裏面に、山の絵と
奉山と書かれた墨書が有るのではないかと
疑われる例の紹介である。

山の絵という古代画は珍しいと考える。

 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
12117_1_カウヤ遺跡第2次発掘調査報告書.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
秋田県文化財調査報告書第135集
カウヤ遺跡第2次発掘調査報告書、
西暦1986年3月、秋田県教育委員会。
 発掘報告書冒頭の例言によると遺跡の場
所は、秋田県にかほ市(旧:由利郡象潟町)
小砂川。遺物が出土したのは西暦1985
年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書48ペー
ジの記載によると遺物は第12号住居跡か
ら出土したが、8世紀第3四半期の奈良時
代の頃のものと推定されたように読取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第6:
”SI12竪穴住居跡、SQ04炉跡出土
遺物”の最上段右に在り、2つ縦に並んだ
写真の下側の、杯土器のように私には見え
る遺物を、底から撮影したものと見られる
コマに在り、その底部分に墨書のような、
煤模様が在る。

カウヤ泰山.gif

 上図のように、秋田県の現地の風景と疑
われるような、2つの山の模様が有り、右
側の近いほうの山の裾野に縦に漢字で

奉山と書かれている

ようにも見える。近世の浮世絵風の、簡単
なデッサンのようでもある。
 今のところ本ブログでは、この遺物の墨
書等は秋田城等、古代当時の柵城に関連し
た識字層の住む家屋で、山岳信仰に基づく
祭祀用遺物として使用された物品ではない
かと見る。が山の絵が、奈良時代のものだ
とすれば、珍しいのではないかと私には感
じられる。(2022/09/25)

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