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千葉県千葉市昭和の森遺跡群で奈良期泰山墨書土器(長さん)

今回は、千葉県千葉市の昭和の森遺跡遺跡
群で「大社也。奉山、仲人」と記載されて
いるように見える、たぶん奈良時代の杯型
墨書土器出土の話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
22567_1_千葉市昭和の森遺跡群Ⅰ.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
千葉市昭和の森遺跡群荻生道遺跡、2004年、
千葉市教育委員会・財団法人千葉市教育振興財団。
 発掘報告書末尾抄録によると遺跡の場所
は、千葉県千葉市緑区小食土町752・
745・717。遺物が出土したのは、
西暦1976・1983・1987年の
何れかで、多分1976年前後である。
 遺物の成立年代は、遺物は第24号住居
跡で出土したが、発掘報告書第154ペー
ジの記載によれば、土器の形態から8世紀
中頃の奈良時代と推定されているように、
読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書の写真図版第
35の第2段目右に在り、遺物番号で第
24・25号住居跡の第3番との旨、ナン
バリングされている。杯型土器の底の裏面
写真のように、私には見える。

昭和の森泰山.gif

 上図のように、中央のやや右に「大社也」
と縦に記載されているように見える、灰色
の模様がやや目立ち、更に、左端に縦に
「仲人(なこうど)」と記載されているよ
うに読める。そして、表題の泰山に近い
「奉山」は、その中間に挟まり、不明解だ
が、そう読めると言われれば、その程度の
模様である。なお2文字「奉山」ではなく、
「奉山山寿」かもしれない。「泰山」の可
能性は少なく、大局将棋とは直接には関係
し無いだろうと考える。「大社」と読める
模様が有るので、婚礼の杯が連想され、
「仲人」は将棋の「ちゅうにん」とは恐ら
くだが関連せず、奈良時代に日本の将棋が
成立していた証拠では無いとみられる。
 繰り返すと、奈良時代の婚礼用の杯土器
が疑われるように私見する。なお発掘報告
書には「大賀」かと釈文され、その可能性
も有ると私も思う。その場合も祝杯用の土
器と解釈できる疑いも有ると、私は考える。
(2023/02/09)

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