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新潟県新発田市蚤取橋遺跡で古墳期横下木片(長さん)

今回は、土器ではなくて将棋駒と同じ材質
の台形の木片とみられる出土物に、両面に
暗い模様が見え、一方の面が漢字と記号で
「横↓」と書かれているように見えるとい
う、古墳時代前期成立とされる物品の、発
掘例を紹介する。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
22130_1_蚤取橋遺跡・神明裏遺跡発掘調査報告書.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
新発田市埋蔵文化財調査報告第35蚤取橋
遺跡・神明裏遺跡発掘調査報告書、2008
年、(新潟県)新発田市教育委員会。
 遺物は2箇所の遺跡のうち、最初の方の、
蚤取橋遺跡で、出土したようである。
 発掘報告書冒頭の例言によると遺跡の場
所は、新潟県新発田市竹ヶ花字菱川谷地
451・452番地。遺物が出土したのは、
西暦2006年前後の事である。
 遺物の成立年代は、ここで紹介する遺物
は加工木材であり、発掘報告書の第154
ページ付近の記載によれば、出土した加工
木材の一部を試料として炭素14同素体法
により年代測定を行った結果、概ね4世紀
付近の古墳時代前期成立であると結論され
たように私には読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書の写真図版第
30:”蚤取橋遺跡の出土遺物(14)”
の上から第2段目、右からも左からも4個
目のちょうど中央に在り、遺物番号第
233番とナンバリングされ、発掘報告書
の遺物観察表では、「用途不明木製品」と
されているとみられる物品である。

蚤取橋横下.gif

 上図のように、頭の出っ張りは無いが、
台形で、将棋の駒に少し形が似ていると
言われれば、そのような物である。
 問題は、薄暗い模様が両面共に写真では
見え、特に上図に示した左の方は「横↓」
と書かれているように、そう言われて見れ
ば、見えなくも無いという程度の影が付い
ているという点にある。
 大きさが縦6センチ、幅5センチ程度と、
発掘報告書のスケッチ図にあり、墨跡の指
摘は特に無い。別の遊具の可能性があるが、

多分だが、将棋駒では無い

と本ブログでは考える。
 表面の模様については、今のところ本ブ
ログの能力では判読困難であり、木材の劣
化汚れに起因する偶然模様の疑いか濃いと
見ている。(2023/02/13)

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