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男重宝記の泰将棋は「大将棋」で「おほしやうぎ」(長さん)

以前、江戸時代成立の表題の古文書「男重宝記」
の大将棋の読みの「だいしやうぎ」は、この
書物の中の読みであり、明治時代の古事類宛の
読みでは無い事を述べた。その際の泰将棋の元々
の表記方法である「大将棋」の読みが男重宝記
で「おほしやうぎ」になっている事をうっかり
管理人は、指摘し落したようだ。
古事類宛30遊戯部の140ページ付近に、
以下の旨の記載が有る。

大将棊(おほしやうぎ)たてよこ各二十五目、
馬数三百五十四。

古事類宛30遊戯部、1969年、吉川圭、
吉川弘文館。

なお、15升目130枚制の「だいしやうぎ」
に関しては、同書138ページ付近に、記載が
有る。
 以前日葡辞書に「おーがっせん」が載って
いると述べたが、日葡辞書の編集は水無瀬兼成
の、将棋纂図部類抄より後なので、この「おー
がっせん」は泰将棋から来ているのであって、
大将棋から来てい無いのかもしれない。
 二中歴の大将棋をどう読むのかという問題に
影響しかねない、大事な史料内容を私は以前、

うっかり、スルーしそうになっていた

ようだ。「男重宝記」は15升目130枚制と
25升目354枚制とで、字が同じ大将棋であ
り、読み方で区別した事が明らかに分かる。
 江戸時代には、「おほ」の方が「だい」より、
大きいという認識が、有ったのであろうか?
(2023/12/02)

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