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20世紀末エジプトのチェスは現代版シャトランジ(長さん)

梅林勲・岡野伸共著、将棋天国社、2000年、
世界の将棋の第48ページ付近に、アラブ中世
の古将棋の代表、イスラム・シャトランジの説
明がある。その冒頭に、

現代のチェスをイスラム圏ではシャトランジと
いい、象駒が僧侶ではなくて「フィール(象)」
である点が違うだけで、駒の動かし方はほぼ、
チェス化しており地域によりキャスリングルール
を欠く

との旨の説明がある。
 以下の成書から本ブログの管理人は最近、
キャスリングルールを欠くのはエジプトのゲーム
である事を知った。
 民族遊戯大事典、エジプト部執筆:赤堀雅幸、
㈱大修館書店、西暦1998年。
 なお、赤堀雅幸氏は当時、上智大学アジア文化
研究部所属との旨のようである。
 後の方の成書の第363ページ付近に、エジプ
トの喫茶店のアフワで、大衆によりチェスが20
世紀後半指され、その名称はシャタラング(現地
のアラビア語のスペルが、恐らくシャトランジと
も読めるのであろう)で、象駒が角行動きで、象
を意味するフィールであり、

キャスリングルールが無い

との旨、記載されている。
 梅林勲氏の指摘する、チェス化と情報内容は
ほぼ一致し、エジプトがキャスリングが無い地域
のほぼ、代表的な地域なのであろう。ただし女王
が、将軍等になっているとは、民族遊戯大事典に
は、特に書かれてはい無い。
 この書籍には、詳しい索引があるのに、今回
初めて気がついて、この調査が出来た。かなりの
大書なので、チェスのキーワードチェックを、手
作業でするのは、容易では無いところであり、た
いへん助かった。(2023/12/08)

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