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諸象戯図式の15升目将棋は太将棋(長さん)

既に述べたが古文書大将棋絹篩の15升目
130枚制将棋は「たいしょうぎ」と読む
場合がある可能性がある。
 今回はその他の古文書について、大将棋
の読みを議論する。まず将棋六種の図式は、
古事類苑引用の大将棋絹篩と、文書の中身
が全く同じである。また公文書館に保管さ
れている、諸象戯図式の15升目130枚
制将棋は、

太象戯と記載され(たいしょうぎ)と呼ぶ
ように私には見える。

 なお、増川宏一、ものと人間の文化史
「将棋Ⅰ」の第107ページ付近に、

増川宏一氏も「太象戯」と書いたときに、
「たいしょうぎ」と読むべきとの示唆をし
ている

と取れる、フリガナ記載がある。
 ただし、元の諸象戯図式には、その根拠、
例えば古文書自体にフリガナが付いている
という事は、特に無いようだ。そもそも
増川氏は諸象戯図式の25升目354枚制
大象戯は、だいしょうぎでは無くて、
「おおしょうぎ」と読むべきと、同書同じ
107ページ付近で記載している。
 ちなみに、松浦大六氏所蔵「象戯図式」
の15升目130枚制大将棋は大象戯だが、
大大将棋と摩訶大大将棋が、太太象戯や、
摩羯太大象戯ないし摩訶太太象戯と記載さ
れている。
 このことから大将棋はやはり江戸時代に、
「たいしょうぎ」でも、少なくとも一部で
は通ったとしか、考えられないように私に
は益々思えて来る。(2023/12/25)

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