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大阪府八尾市中田遺跡で4C初泰山墨書土器(長さん)

 今回は大阪府八尾市の古墳時代初期、
4世紀の古墳から出土した棺桶材の一部
のように見える土器に、「山奉」と墨書
されているように見える、葬られた人間
の性質、そのものずばりが漢字で書かれ
ているような、出土土器の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
pdfファイル名は、以下の通りである。
19373_1_萱振遺跡、北木の本2丁目遺跡、
成法寺遺跡、中田遺跡、西郡廃寺.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
公益財団法人八尾市文化財調査研究会報告151
1.萱振遺跡(第28次調査)・
2.北木の本2丁目遺跡(第1次調査)・
3.成法寺遺跡(第27次調査)・
4.中田遺跡(第55次調査)・
5.西郡廃寺(第6次調査)・
6.西郡廃寺(第9次調査)、
2016年、公益財団法人八尾市文化財調査研究会。
 遺物はこのうち、第4番目の中田遺跡
(第55次調査)で出土したようである。
 発掘報告書第44ページ付近の、
中田遺跡(第55次調査)の例言による
と遺跡の場所は、大阪府八尾市八尾木北
六丁目30。遺物が出土したのは、西暦
2012年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、遺跡は古墳時代の
古墳の在った地点のようであり、土器棺
墓第231で、遺物が発掘され、棺桶の
一部のように発掘報告書第54ページ付
近で解釈されている。成立年代は早く、
古墳時代の前期前半、4世紀の始め頃と
解釈されているように、私には読取れる
ように思われる。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版第7
の最下段に在り、遺物番号第35番との
旨ナンバリングされている。かなり大型
の、壷の口が破損した土器の大きな破片
の、側面写真のように、私には見える。

中田泰山.gif

 上図のように、中央やや左のやや上に、
左側に黒い影が余分に在るが漢字で「奉」
にも見えるような、灰色の模様が在り、
縦にその下に、同じく漢字で「山」のよ
うにも見えるやはり灰色の模様が見える。
 遺物は、古墳に埋葬された埋葬者の
棺桶の胴の部分のようであり、別の蓋と
見られる土器も出土しているようである。
 埋葬者は、

「山」に準えられた

のであり、知識人で鉱脈探索の為に畿内
の山岳部に入山した大陸からの識字層だっ
たのであろう。古墳時代の初・前半には、
有力者となり、古墳に埋葬されるような
人物に、畿内でのし上がったのではない
かと、私には疑われる。(2023/03/03)

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