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岡山県総社市鬼城山遺跡で4C泰山墨書土器(長さん)

今回は、岡山県総社市鬼城山遺跡で、
古墳時代初期成立と見られる大型壷土器
の破片に、漢字で「奉国奉山」と書かれ
ているように見える模様があり、大陸か
らの渡来者の渡来動機が、日本の山岳部
での鉱物資源の捜索である事を、示唆し
ているという例の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書デタベース、
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
13057_1_国指定史跡鬼城山.pdf
発掘報告書の名称は以下の通りである。
岡山県埋蔵文化財発掘調査報告203、
国指定遺跡鬼城山、西暦2006年、
岡山県教育委員会。
発掘報告書末尾抄録によると遺跡の場所
は岡山県総社市奥坂。遺物が出土したの
は西暦1999年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、遺物自体の形から、
古墳時代前期の4世紀頃の物品と、発掘
報告者は推定したように、発掘報告書第
29ページ付近から読み取れる。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版第
11:”出土遺物(須恵器・土師器)の
第3段目左にあり、遺物番号第25番と
の旨、ナンバリングされている。土器の
破片のようであるが、発掘報告書第29
ページ・第100ページ付近の記載によ
ると、第7土壙から出土し、大型の壷型
土器で須恵器であろうとのことである。

奉国泰山.gif

 上図のように、2列で漢字計4文字の
ように見える模様が、口へ向かって逆サ
マに書かれていて、2つ口を合わせて使
用する、死者埋葬用の

骨壷の上部のように私には見える。

文字は「奉国(改行し左へ)奉山」の、
4文字のように私見する。
 埋葬者が日本の鉱物資源を捜索する為
に帰化した大陸からの渡来者で、山岳部
での鉱物取得を業としていたという経緯
であり、その者の生前の六朝時代の中国
王朝に対する、忠誠心を称えると共に、
山の崇拝が古墳時代の初期の頃には資源
探査と関連している事を、示唆している
という例ではないかと私見する。日本の
山で鉄鉱石が大量に取れたかどうかは謎
だが。例えば火山の火口付近に広がる、
硫黄化合物の塊等は。中国へ持ち帰れば
貴重品の採取者として、当時尊敬の眼差
しで迎えられたのかもしれない。
(2023/04/10)

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