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秋田県横手市江原嶋遺跡で平安中泰山墨書土器(長さん)

今回は、律令集落とみられる古代の遺跡で、
杯型土器の内面に漢字で奉山と書かれていて、
奥州の通常の律令集落でも、9世紀後半に
識字層が住んでいたと疑われる遺物出土例の
紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
11710_3_江原嶋1遺跡.pdf
発掘報告書の表題は以下の通りである。
秋田県文化財調査報告書第310集江原嶋1遺跡、
2001.1、秋田県教育委員会。
 発掘報告書末尾の抄録によれば遺跡の場所
は、秋田県横手市(平鹿郡大雄村当時)字
東阿気。遺物が出土したのは、西暦1998
年前後の事のようである。
 発掘報告書第309ページの記載によれば、
話題とする遺物は第25ないし第05土器廃
棄用土坑で出土し、成立年代は、9世紀後半
から10世紀前半の、平安時代前~中期と見
られているように、報告書から読み取れるよ
うに考える。
 遺物の写真は発掘報告書第3写真図版写真
図版第16の第2段目左に在り、第25土器
廃棄用土坑(SK)のスケッチ図第258の
第1番との旨、ナンバリングれている。杯型
土器の内面を覗き込んだ写真に私には見える。

江原嶋泰山.gif

 上図のように、このケースは内面に汚れが
多いものの、画面の右に寄って写真では縦に、
漢字で奉山と書いたような模様がある。
 古代に発掘現場の東側に広がっていると見
られる奥羽山脈の連山を、奉じた物品のよう
に私見される。官衙とは、関連してい無い場
所のようであるが。古代に識字層が生活して
いた疑いが在ると私は考える。(2023/04/17)

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