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宮城県桶谷町長根浜遺跡で奈良期奔王墨書土器(長さん)

 今回は、宮城県の窯跡とみられる遺跡で、
奈良時代成立とされる土器に、奉王と書いて
あるように見える遺物が、発掘されたようだ
との旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所の発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている・
 pdfファイル名は、以下の通りである。
9884_1_長根窯跡群II.pdf
発掘報告書の名称は以下の通りである。
長根窯跡群、1972年3月、涌谷町教育委員会。
発掘報告書冒頭の「遺跡の位置と現状」例言
によると遺跡の場所は、宮城県遠田郡涌谷町
小里字長根南。第3ページ付近「調査の経過」
によると遺物が出土したのは、西暦1971
年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は発掘報告書第16ページ
付近の図によると、8世紀第2四半期の奈良
時代中ばと考えられているように読み取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第5;
”A地点1号窯跡出土須恵器”下から2段目
に在り、杯の蓋の土器のようである。

長根浜奔王.gif

 上図のように、写真のほぼ中央下の土器の
縁付近に、漢字で縦に小さく「奉王」と書い
たように私には見える模様が在る。平城京の
朝廷へ納める土器を、土器窯で生産しており、
墨書で、その物品を献上する用途等を書いた
とも疑われる物品のように、私見される。
(2023/04/27)

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