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鹿児島県指宿市迫田遺跡で近代将棋茶碗(長さん)

今回は、おそらく昭和期の茶碗と私は見
るが、将棋駒絵で王将と竜馬がプリント
されている茶碗のカケラが、鹿児島県
指宿市の古墳時代とみられる迫田遺跡の
地表面層から出土したとの紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
130950_1_令和4年度市内遺跡発掘調査報告書
迫田遺跡・敷領遺跡・道下遺跡.pdf
 遺物はこのうち、迫田遺跡の繰り返す
と、古墳時代の層まで到達しない表面層
で出土したとのことである。
 発掘報告書の名称は次の通りである。
指宿市埋蔵文化財発掘調査報告書第70集
迫田遺跡・敷領遺跡・道下遺跡・上払遺跡、
西暦2023年3月、指宿市教育委員会。
 発掘報告書末尾の抄録により出土場所
は鹿児島県指宿市十町。遺物が出土した
のは西暦2016年前後のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書の末尾
からは中世との印象を受けるが、私見で
は、ネジ山が口に付いたガラス瓶が共出
土しており近代、特に染付け顔料でプリ
ントした食器が多く使用された、昭和期
のものではないかと疑っている。
 遺物の写真は発掘報告書の第4ページ
のスケッチ図と写真図版を兼ねた第5図
の最上段左に在り、遺物番号第1番とナ
ンバリングされた茶碗のカケラの、側面
写真に、染付け顔料でプリントされたよ
うな中に、問題の図柄が載っている。

迫田将棋茶碗.gif

 上図のように左縁部に、発掘報告書で
は王将と桂馬と、第3ページ付近で釈文
していると認識するが、王将と竜馬とみ
られる将棋駒の絵が書かれている。
 近代に日本将棋が存在した事を、示し
ていると私見される。21世紀に入り、
将棋はやや遠くなったのか。駒の種類を
間違えて解釈する文献が、ときに発生し
ているようだ。(2023/04/28)

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