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宮城県多賀城市市川橋遺跡で古代泰山墨書土器(長さん)

今回は、宮城県多賀城市の多賀城跡と関連
する寺院跡に近いとされる、市川橋遺跡で、
神道系の祭祀用土器とみられるが、「奉山」
と書かれたように見える皿にような形の
土器の出土の話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
130720_1_市川橋遺跡第96次調査発掘調査報告書.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
多賀城市文化財調査報告書第151集
市川橋遺跡第96次調査発掘調査報告書。
西暦2022年3月、宮城県多賀城市教育委員会。
 発掘報告書末尾抄録により遺跡の場所は、
宮城県多賀城市市川字伏石16番2など。
遺物が出土したのは西暦2019年前後の
事のようである。なお、付近は平安時代の
地方中核都市の、地域内に属すということ
である。
 遺物の成立年代は、遺物は古代の人工池
とみられる、第3623番特殊遺構から
出土し、遺物の形等から9世紀後半から
10世紀前半の人工構造物ではないかとみ
られ、ここで話題にする遺物もその頃のも
のと考えられているように、発掘報告書第
87ページ付近の記載から私には読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版第13
番の第2段目右に在り、遺物番号第6番
(R7)との旨ナンバリングされていて、
繰り返すと皿のように私には見える土器の、
砕けた出土物である。杯型土器とみられて
いるようである。

市川橋R7泰山.gif

 上図のように、このケースは土器の側面
に、ほぼ中段左より第1字目と、右より第
2字目の2文字横に、煤にまみれてやや小
さく「奉山」と、私には読めるような、か
なり薄い模様が有るように私見する。
 遠方の山を奉じた、神道の儀式用ではな
いかと私は考える。尚前述のように、古代
の人工池と見られている、第3623番遺
構からは、複数の鬼等と私には読める呪い
用の杯ないし、皿状の土器が複数共出土し
ているようである。現代の、奉山と書いた、
神道の祭祀用徳利型瀬戸物と、東北の古代
中核都市で出土したこの遺物の場合、意味
に、ほとんど差が無いように私には感じら
れる。(2023/05/03)
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