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宮崎県高崎町上示野原遺跡で3C王奔墨書土器(長さん)

 今回は、九州宮崎の表題遺跡で、
弥生時代末~古墳時代初成立とみられる
高台杯土器に、漢字で王奉に見えるよう
な模様が有るとの旨の話題である。
 遺物の写真がweb上に公開されて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所発掘報告書デタベース
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
3832_1_虎崩・榎木田遺跡黒勢戸・上示野原遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
宮崎県埋蔵文化財センター発掘調査報告書第41集
虎崩・榎木田遺跡・黒勢戸・上示野原遺跡、
2001年、宮崎県埋蔵文化財センター。
 遺物はこのうち最後の上示野原遺跡で
出土したようである。
 発掘報告書末尾抄録により遺跡の場所
は宮崎県都城市(旧:北諸県郡)高崎町
大字大牟田字上示野原。遺物の出土は
西暦1996年前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第43
ページ付近の記載によると遺物は、
上示野原遺跡の、竪穴住居跡らしい遺構
1軒付近で出土したが、その形態から
弥生時代末~古墳時代初の3世紀前後の
成立とみられる土器群のひとつで、高台
杯の杯部分の破片とみられているようで
ある。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第
4の右下カラム:”上示野原遺跡竪穴
住居跡及び包含層出土土器”の右上隅に
在り、遺物番号第17番とナンバリング
された、土器の破片のように、私には見
える物品である。

上示野原王奔..gif

 上図のように、左上に漢字で”王”、
中央やや右下に同じく漢字で”奉”のよ
うに見える、暗い模様がある。古墳時代
の始め頃に、宮崎県当地で土地の有力者
を、王と崇め何らかの貢物を収める神事
に似た祭祀が行われた、跡のようにも、
私には疑える。少なくとも簡単な、漢字
程度なら使用者等が識字出来る事になる
から、王を含め、当時の都城市のこの遺
跡の住人は、大陸との繋がりが深い一族
だったと疑えるのであろう。(2023/05/28)

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