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大阪府阪南市玉田山2号墳で7C初奔王墨書土器(長さん)

 今回は、古墳の当時の副葬土器ではと
される土器に、それを支持する「奉王」
と漢字で書かれたような黒い模様がある
遺物の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開され、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が
奈良文化財研究所発掘報告書デタベース
全国遺跡報告総覧に登録公開されている。
 pdfファイル名は以下の通りである。
5119_1_玉田山2号墳発掘調査報告書.pdf
 発掘報告書の名称は以下の通りである。
阪南市埋蔵文化財報告34玉田山2号墳
発掘調査報告書、2004年、阪南市教育委員会。
 発掘報告書末尾抄録により遺跡の場所
は、大阪府阪南市自然田。遺物が出土し
たのは西暦2003年前後のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第9ペー
ジ付近の記載により、遺物は羨道北側の
側壁石が欠損落した壁面から出土した
須恵器であり、7世紀初の古墳時代末と
みられているように読取れる。
 遺物の写真は発掘報告書写真図版第7
の最下段に在り、遺物番号第4番とナン
バリングされている。土器の破片である。
瓶のような形の土器の口部分の破片と、
発掘報告書では説明されているように考
える。

玉田山奔王.gif

 上図のように、極薄いし第2字目の
「王」が不明確だが「奉王」と漢字で書
かれているようにも見え、玉田山第2号
墳の埋葬者が、古墳時代後期に「王」と
称されていた事を、示唆しているように
も見える。発掘報告書の主張通り、古墳
に副葬する須恵器の破片であり、その生
産が近くで行われていた事をも示す、重
要証拠と私見する。(2023/05/20)

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