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ビザンチンチェスは兵が成らないらしい(長さん)

以前本ブログでは、ビザンチンチェスを世界戦争の
モデルではなく、イスラムシャトランジの守りの過多
を改善するための、ゲーム性能上の工夫として、取り
扱った事がある。所でそのチェックの折に、当たり前
として採用した、本ブログのルールの中に、一部間違
いがあるらしい事が、最近になって判った。すなわち
将棋天国社2000年、世界の将棋、梅林勲・岡野伸
著によると、16段4筋で円環形盤を使う、イスラム
シャトランジ系ゲーム、ビザンチンチェスでは、兵駒
が不成であると記載されているようである。
 これは、兵が4つずつ、反対方向に進む初期配列か
ら考えて、へんな話である。ただし、
味方同士で、頭同士が接触した兵駒を、相手が手番で
恐らく、手外で取り除けるらしいとも記載されている
ので、

『世界の将棋』のビザンチンチェスの説明は誤記とは、
考えにくい

と見られる。
 反対側水平領域で、兵が大臣に成れると、何か問題
があるのかどうかについて、以下考察してみる。
回答から書くと、

問題は特に無いのではないかと疑われる。

根拠は、

元々大臣駒が存在するから

である。なお、初手の2歩動きの無いイスラムシャト
ランジでは、兵が成るまでの歩数はビザンチンチェス
盤でも、普通のイスラムシャトランジ盤でも同じく、
7歩で、かなり出来にくいとみられる。
 車駒の”一周じっと手”の合否について、合と非の
2通りの解釈があるとの旨も世界の将棋に記載がある。

円環盤を用いたのは、世界戦争を考えたと言うよりは、
イスラムシャトランジの、終盤の車による王の追いか
けという、ゲーム膠着の解決案の一つだった

事を示唆しているのだろう。つまり、大臣が増えない
ようにしたのは、

ルールの微調整であり、邪魔駒効果という面の比較的
大きな大臣副官を取り除いて、ディフェンスを更に弱
くする為の、後追いの行為だった事を示唆

しているのかもしれない。何れにしても、普通のイス
ラムシャトランジと異なり、ビザンチンチェスでは、
ポーンの立体駒の断面を、円以外にして日本の将棋の
ように、前後の区別をつけないと、終盤不便である。
実際には、そこまで普及しなかったので、このゲーム
は、確かにイスラムシャトランジの改善にはなり、ま
た、ひょっとして日時計か懐中時計の意匠の啓蒙にも
なったのかも知れないが。ゲーム具としてのポーンの
形の改良駒の普及に失敗して結局は、滅びてしまった
のかもしれないと私には考えられた。(2020/05/12)

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