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荻生徂徠広将棋の象。角行動の源はチェスの僧侶(長さん)

6年近く前の事であるが、本ブログで表題件の出所
に対する問題提起を行い、4年程度前に、朝鮮半島
経由で、古代インドのチャトランガ情報が清王朝時
代の将棋史本を通じて、徂徠の時代に伝来している
と回答している。今回は、以上は不自然であり、

西洋チェスのビジョップを、徂徠が知っていただけ

なのではないかと、説自体を変えたと表明する。
 中国の将棋史本起源説の根拠になったのは、再掲
すると、象が弩、砲、弓と同じ段に並べられていて
おり、弩、砲、弓は、七国将棋騎、チャンギ象、
シャンチー・チャンギ馬系統の動きをしているとい
う点であった。
 しかしこれだけからでは例えば「イスラムシャト
ランジの象が、より古い時代にインドで角行動きで
ある」と、清王朝、徂徠の生きた時代の中国将棋史
本に書いてあるという証拠としては弱い。

中国将棋史本にはむしろイスラムシャトランジ時代
の象は、西洋では今では角行動きのビショップだと、
17世紀には書いてある可能性の方が高い

のではないか。それを、荻生徂徠は読んで、広将棋
の象を角行動きにした可能性の方が、有り得るよう
に直近、私には思えてきた。
 江戸時代のチェスといえば、漂流して「知っては
いけない西洋情報を知ってしまった」ために軟禁さ
れた大黒屋光太夫のチェス情報に関する、ものと
人間の文化史110、チェス、増川宏一(2003)
234ページ付近の記載が印象的でほとんどチェス
のルール中身は、日本では算用数字の如くに極秘情
報扱いで、普及してい無いという空気が濃いのだが。
江戸時代の将棋型ゲーム創作家、荻生徂徠クラスと
もなれば、中国文献経由で、中身が察知しようと思
えば出来る程度に、西洋チェス情報の入手は江戸時
代でも出来たのかもしれないのではないかと今では
疑っている。なお、増川宏一は、「指されなかった
が、江戸時代にチェスは存在した」と同著書で、記
している。(2023/06/26)

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