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大阪電気通信大学摩訶大将棋の動ける提婆・無明将棋(長さん)

大阪電気通信大学のルールで指す摩訶大将棋で
は、無明を「氷のように、ガチガチに囲まれた
初期陣から、無理やり出撃する戦法が優位」と
高見友幸氏から口頭で私は聞いていた。が、
巨大氷床に準えられる堅陣を、わざわざ崩して
法性を作る戦法には、個人的に消極的だった。
 それならいっそ、摩訶大将棋の初期配列は、
水無瀬兼成の将棋纂図部類抄であると拘らずに、
21世紀に因んで21×21升目にしてしまい、
提婆・無明が出撃し易いような、隙間の有る
初期配列陣にしてみたら、駒捌きが良くなるの
だろうかと考えて、以下のような初期配列の、
摩訶大大将棋系とは異なるゲームを今回作成し
てみた。
 その結果、無名と提婆は閉じ込めて置か無い
と、特に教王の3升目突き刺す、狛犬としての
相手陣破壊力が強すぎて、袖に小駒が大量に
余って終わる状態となり、

オフェンス強すぎで、ゲームの出来悪化が起こる

と判明した。
 テストしてみたゲームは、以下のような、
21×21升目で、双方に夜刀と鳩盤と、
方行を2枚、歩兵を2枚加えて、204枚制に
した将棋である。
 なお、夜刀はwikipediaの夜叉の動き。
鳩盤と方行は、大大将棋の動きにした。なお元々
ある夜叉は、前に行けない金将に左右へ
大阪電気通信大学3升目踊りをし、1~2升目
踊りは将棋纂図部類抄の、金剛方式で、出来ない
3升目限定踊りをする。なお、図に書くと、
鳩盤と夜刀は走りに見えるが、全部大阪電気通信
大学踊りの、升目数は5升や2升への一定升目限
定の踊りである。

摩訶大大21将棋.gif

 上図のように、提婆と無名の斜めに「通路」が
あり、成を目的とした容易な進撃が可能である。
 その為、猛豹を袖に移動させて、陣形も弱化
ざせている。また、この将棋の桂馬は桂馬跳びで
なく、飛龍の前方跳びだが、土将の袖の最下段に
落とし、左車または右車の初期位置に仮に移動さ
せると、横飛の前の歩兵を1歩上げたときに、そ
の歩兵の繋ぎ駒になって役立つように、配置替え
している。
 この将棋を、アプリケーションソフトの
XMouseButtonControl.exeで、
マウスの中央回転部のプッシュをctrl+
マウス左クリックに変えた上で、アパッチ社/
オープンオフィス/カルクと、ドキュメント
ファウンデーション社/ライブルオフィス/
カルクを交互に使って、表計算シート指すると、
一例以下のような、指終局面(先手勝ち)に
到達した。

摩訶大大21将棋指終.gif

 袖の小駒が、大幅に余り、ゲームの調整は失敗

である。冒頭で述べたように、特に教王が出来
難いように、初期陣奥に提婆を「凍結させている」

従来陣の方が、マシ

だったのであった。この将棋は、教王と法性が、
入れ替わりルールなので。
 双方に、これらの駒が出来ると、余りにも急激
に局面が進行し、終了が早すぎるのである。
(2023/09/11)

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前角超一目の前は前進で無く「○の上に在」(長さん)

本ブログでは従来、桂馬が桂馬跳びである
事を証明する為、山田勝美「漢字の語源」
角川書店の「前」の「止月」部分の説明に
基づいて「靴を履いて道路を歩いている」
としているから「前進して」と訳してきた。
 が、webの情報を総合すると、「月」
部分を「靴を履いた足」のように解釈する、

別サイトが見当たらない。

「甲骨文字の意味を訳した」との意を山田
が述べているので「前」の字の変形草カン
ムリ+月は、「靴を履いた足」となるとい
う論は中国の19世紀の日本の近世~近代
に成立した事になり、二中歴の平安将棋の
部分の解釈には、その点でも、なら無い。
 そこで今回は、上記点を精読し直し、
「前」の「止月」つまり変形草カンムリ+
月部分は、”何らかの物品を元升目基準点
に置き、そのすぐ前ないしすぐ上の升目に
出っぱっているいるか、または乗っている
「止」(通説では「止」という部分は「人
間の足」だという事である)を示している”
と解釈し直し、

「『前角超一目』は、元升目のすぐ前か、
または上升目の更に角升目に1升目超えて
跳ぶ」

と訳し直す事にしたので、以下に報告する。
 つまり、

「前」の字は、変形草カンムリが、意外に
も中心的役割を担っている

という事らしい。
 さて、本論に入る前に以下の、私には
webには見当たらない情報を、予め説明
しておく。
 そのwebの情報には無く、山田勝美
「漢字の語源」/角川書店に特徴的な、
1字漢字の解釈法のパターンというのは、

ヘンとツクリがある字が、3つの意味成分
からなると、ほぼすべての漢字について見
ている

という事である。へんとツクリで2つでも、
2つの意味では無くて3つである。つまり、
1)音を表す部分の元々の甲骨文字的表意。
2)音から来る、別の字の意味の借用。
3)別の部分の甲骨文字的表意。
 つまり、2)が余計に加わる。
 そして「前」については、通常の字の多
くは1)が消え、2)と3)から、解釈す
べき1字漢字の意味が発生するのだが、

前については例外で、1)だけ残った

と取れる意味の事が、「漢字の語源」の
321ページ付近の「前」の項目のところ
に書いてある。
 すなわち「前」は、
1)が、なんらかの物品の接してすぐ前か、
接して上に足が乗っているという甲骨文字
表意。そして「足」つまり変形草カンムリ
の位置が、「月」形という基準点に対して、
「接して上」か「接して前」かを、漢字
「前」の意味として、マウスのポインター
の如くに指し示ている。
2)が、斉の古音のセンから連想される、
揃えるとの意味。
3)が、リの甲骨文字的表意である「刀」。
 ようするに普通は2)と3)だけ残り、
「刀で切って物の先を揃える」が「前」の
意味になるはずなのに、

この「前」という字は、イレギュラーで、
普通は残らないはずの「原始意」の1)の
「接して前に」または「接して上に」の意
味という「借用」だけが、ほぼ生き残った

という事だそうである。ここまではweb
の他情報と矛盾は無いのだが。問題は、
山田の言うように「『前』の『月』部分が、
『靴を履いた胴体』だ」と主張するweb
サイトが、私には見当たらない。結局
webサイトをよく読むと、靴では無くて

「舟」「台」「切り株」「加工した木材」
のどれか

のように、私には読み取れる。なお、置い
た物すなわち「変形草カンムリ」と現代で
は表記される「止」は、「人間の足」と、
ほぼ皆考えているようである。
 ちなみに「台」を「盤」とし「その上に
接して人間が足を置き、足の爪切りをして、
揃えるの意味になる」と取れる旨を、説明
していると、私には読み取れる、サイトも
有るようである。
 だから、「前」は、「前進してから」と

意訳は出来無いのに、私は気がついた。

繰り返すと結局「前」は「舟」「台」
「切り株」「加工した木材」のどれかの「
位置基準物体」が存在する将棋の「升目」
の、接して前または、接して上「の升目」
の意味になると考えられる。そうすれば
その基準点の隣升目から、その更に角の升
目を前記基準点から見ると、まさに桂馬跳
びの位置の升目になり、「前角超一目」は、

「一目跳ばして移る」と訳せる

ように思われた。
 そこで、表題に書いたように「前」の字
は、結論として「『〇の上に在』または、
『○の前に在』の意味」(が一つ有る)と
いうことに、なったのである。蛇足だが、
接して「上」または「前」位置を、スター
トラインとみて、「前」には「予め」の
意味も発生したという事だ。
 ところで、二中歴の将棋・大将棋の項目
では、「前」の字が、奔車と注人のところ
にも出てくる。この「前」も同じ解釈で、
矛盾が起こると具合が悪い。が、大丈夫な
ようだ。
 どちらも「行前後」のようであるが。語
源に沿って厳密には、「縦升目筋で直ぐ
前隣の升目か、または、後退して動く」と
訳せ、後ろへは動きが有るだけでなく、行
ける升目数が幾らでもが、含みになるとい
う点で「前」と違いがあるのだが、「前」
の意味で述べたように、前方へは1升のイ
メージが、強い事が漢字の語源から明らか
である。詳細は山田勝美「漢字の語源」/
角川書店り「後」「行」の各甲骨的表意説
明から、そうなるようである。なお「後」
の「糸」の上部部分には、前記で述べた、
「1)音を表す部分の甲骨文字的表意。」
が無く、2)が「通」の意味。別部分は、
「行ニンベン」部と「及」部と2つ在り、
「行ニンベン」部が前後路、「及」部が
「止」の逆歩みだという事である。
 次に「行」の字は甲骨的意味に、動き
が無く「十字路」を示すだけということだ。
 ただし二中歴では、奔車のときには
「不云多少」、注人のときには「歩兵が
後ろに居るので、後退し辛い」がその後
直ぐに記載されるので、今述べたように
語源に忠実解釈をして、「前」と「後」と
で、お揃いになってはい無い事により矛盾
が、特には起こり難くなってはいるようだ。
 よって以前のように、前を「一歩前進し
てから」と意訳するのは、相当にマズかっ
たようだが。
 「前か上と解釈できる隣升目」と訳し、
「その更に角に一目跳んで、いわゆる桂馬
跳びをする」と解釈出来た。そして、この
ように

漢字の語源に、こだわって訳す事に、全く
無意味と決め付けるほどの難点も特段無い

と考えられたように、本ブログでは見てい
るという結論になる。(2023/09/10)

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閑院光格天皇有識故実将棋情報不伝達は血族断絶で無い(長さん)

本ブログでは「伝来元の原始平安小将棋に
酔象があり伝来時削除や、玉駒は元々玉将。
9升目将棋は大江匡房考案」等の情報が、
後奈良天皇~後陽成天皇~後桃園天皇に
有り、閑院宮の光格天皇~(将棋史本の
松岡和彦氏の「解明:将棋伝来の『謎』」
によると)平成天皇に無いのは、

皇統が、後桃園天皇のところで血族断絶し
た為の、重要度二軍級情報の継承の困難性

であると、以前説明している。有識故実だ
が高々遊戯であるし、名人等として大橋家
や伊藤家のような将棋の家の者が存在する
状況で、ルール改変や統一性の保持に、そ
の当時の天皇の政治力が、絡むほどのもの
でもないと、江戸中期18世紀以降は考え
られたからだろうと見ていたのである。
 しかるに、江戸時代史を概略調べている
うちに、相続が元の本家の断絶で、閑院宮
という、断絶に備えた、従来の分家に移る
という血縁の遠さだけでなく、

宝暦・明和事件も絡んでいる

が関連性が考察されてい無いという、従来
の本ブログの論の、不完全性に気がついた。
 ほぼwikipediaやネットの個人
ブログ記事の、現時点受け売り程度の知識
なのであるが。当時は当然かもしれないが、

徳川家重政権及び、徳川家治政権の方が、
皇軍側に比べて、軍事的に圧倒的に優勢

で、「倒幕の為の将棋等の武芸」は、隠密
裏に徹底的に弾圧されただろうと、少なく
とも状況推定は、出来るように思われる。
 つまり、将棋を楽しむ将軍としてばかり
ではなく、一例群馬県に自分を討つ目的で、
武芸の上達を繰り返す勢力があると見れば、

有識故実としての将棋のルールの最終決定
責任者の権限を、皇族から自分に移動させ
るような行為をする者としても、徳川家治
は存在した

だろうと、推定出来るのではないかという
意味である。
 おまけに、閑院宮は幕府の政策が有った
からこそ、後桃園天皇に後継が無ければ、
嫡男で無くとも天皇家となれる権利が、
転がり込んできたという恩義もあり、有識
故実としての日本の将棋の、統一性保持等
の権利を、徳川家治政権側へ完全移行させ
る事位は、

軍最高権力は永久に徳川家に在ると認める
一つの証拠として、相手に与えたと見るの
が自然かつ当然

だということである。
 光格天皇は、将棋伝来の経緯や原型、対
外国との対抗のために、大江正房が標準化
をした事位は知っていたのかもしれないが。
積極的に継承し無いうちに、遅くとも
孝明天皇までには庶民と同様、松岡和彦氏
が「解明:将棋伝来の『謎』」で実証説明
しておられるように、遊戯として皇族は、
日本将棋を楽しむだけに、変化してしまっ
たのであろう。
 現在でも天童市は近代に入って本格的に
盛んになった将棋駒作りが行われているが。
江戸後半の藩主は織田氏で、明和事件と関
連していると聞く。鎌倉時代前期の
後鳥羽上皇による乱を、徳川家治が知ら無
いとも思えないので。家重の時代の
宝暦事件と自分の時代の明和事件、皇統跡
継ぎ消失の中で、江戸幕府の働きかけで成
立した、閑院宮への継承という流れの中で、
当時の皇軍に対する相対的軍事力の圧倒的
優位性を使って幕府の体制維持の為に、少
なくとも後陽成天皇が持っていたとみられ
る将棋史情報を、完全に皇族には無用のも
のとして、結局地上から消失させる原因に
なったと見ても、極端なおかしさは無いよ
うに、私には現時点で疑われるように、
なって来たのである。(2023/09/09)

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本ブログ版大将棋は不滅麒麟鳳凰ルールでチェス化(長さん)

これまで述べたように、元駒の獅子を欠く本ブログ
版13升目推定普通唱導集時代(西暦1300年頃)
の108枚制大将棋は、成麒麟が双方に喪失すると、
改善熊澤良尊型後鳥羽上皇期大将棋程度にオフェンス
が低下してしまう。しかもトライルールも無いので、
勝負がつかなくなる。それを防ぐ為、相手陣に突入
するまでは、特に麒麟に関して取られても相手から
振出し位置に戻して貰える半「不滅」ルールを適用し
てみた。戻すと同時に、見返りとして取った方に、
「2手指し」を導入した。その際合否判断不能手や、
着手の無限ループが起こら無いように、2手指し着
手で再度麒麟/鳳凰が取れ無いようにする等の、細
部のルール調整を行った。
 以前に、確定ルールを示したが、今回は複数回一人
指しし、特に不滅ルールを導入する事による、全体と
した将棋の変化で、将棋そのものの出来が悪化し無い
かどうかを、調査してみた。以下に結果を述べる。
 初期配列状態で、1手(歩)目で麒麟/鳳凰を相手
に取られると、2手指し目で玉将の自明の「トン死」
が起こるので、初期陣のディフェンス力がかなり低下
する。しかしこの「出来合い」初期陣のディフェンス
力弱化は、将棋の出来に関して全体としては、

出来が良い方向に変化させる

ようである。囲いを作ること自体が困難となるため、

ディフェンス力を上げようとする戦法が取りづらく、

薄陣で戦う将棋を指す傾向が強くなりチェスに似る。

結果、攻撃の獅子依存性が減り、多様性が増す。

 不滅ルールを導入すると、中将棋の指し方で推奨
されている、「小駒繰出し戦法」が、導入以前に
比べて、より有力になるようである。一例先手のみ
が、金将も繰り出す等、積極的に「小駒繰出し戦法」
で指した結果を下記に示す。

普通唱導2017新不死身麟鳳終.gif

 先手の麒麟は成ってい無いが、走り駒で後手玉将
は、盤上右袖中段に追い込まれ、大差で負けている。
全部の駒が、攻撃駒を兼ねるというのは日本の将棋
というよりは、成る麒麟が存在するため、横行を
注意深く活用するという点に、大差が有るものの、
その他の点では

西洋チェスに近い。

 他方、西洋チェスは出来が高度に改善されたゲー
ムであるから。当然なから、それに似たゲームは、

現代に蘇る能力を強く持っている

との印象を強く持たせるものと考えられる。
(2023/09/08)

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不滅の麒麟鳳凰ルールは相手陣突入後適用不可(長さん)

これまで述べたように、元駒の獅子は無く、
成って麒麟が獅子になるという13升目制の鎌倉
後期西暦1300年前後の時代の本ブログ推定
大将棋の場合、討たれ易い成る前の麒麟を、取り
捨てでは無く、振り出し戻りルールに緩和して、
後の獅子の消失を防ぐと改良される可能性がある。
獅子が存在し無くなると総合的な攻撃力が、勝負
をつけ難いほどに、低下するからである。
 そこで、元駒の麒麟と鳳凰は、取捨てでは無く
て、盤双六風の振出し位置に戻りルールにして
指し、将棋ゲームとして問題が起きないかどうか
検討を続けた。
 その結果、以下のルールでは

駄目である

事が判ったので、本記事でそれを述べる。
「相手の麒麟及び/又は鳳凰(獅子で2枚同時取
のケースが有り得る)は、成る前に捕獲した場合、
取り去るのではなくて、基本的に相手陣の麒麟と
鳳凰の元位置に戻さなければならない。その際、
元の位置に他の駒が無ければ、そのまま返し、
相手の他の駒(猛虎のケースが多い)が居る場合、
それらの駒を取り除いてから、麒麟と鳳凰を戻し、
攻撃捕獲した自分の駒を、相手の居た升に移動
させる。そして、麒麟/鳳凰元位置が、空いてい
たか、相手駒が居て、それを取り除いた後は、
麒麟及びまたは鳳凰を元位置に戻した後、それで
着手を完了せずに、他の相手の麒麟ないし鳳凰を
捕獲する手以外の手を、2手指しの要領で、捕獲
した自駒をもう1度指してから、着手を完了する
事も出来る。手柄の自駒を2手指し着手するか、
し無いかは、そのケースは自由。
 次に、相手陣の元位置に、別の自分の攻撃駒が
既に居た場合には、相手陣突入済駒を自爆するか、
敵陣突入して相手陣の元麒麟/鳳凰位置を占有し
ている自分の駒をもう1回、占有している自駒の
動かし方ルールで、別の麒麟または鳳凰を取る手
以外なら、自由に指して移動するかを必ずし
てから、相手の麒麟及びまたは鳳凰を必ず相手陣
元位置に戻さなければならない。
 自獅子で、相手駒麒麟と鳳凰2枚取りした場合、
必要な相手陣突入済自駒は2枚になる為、合計で
3手指しになる可能性も有る。
 そして自分の相手陣突入済自駒を、自爆を除い
て2手指等した場合には、空いていたか相手駒を
取り除いたかという場合等とは異なり、
元の麒麟及びまたは鳳凰を取った駒は、更にもう
1手指しの、更にプラス1手指しは出来ない。
これは、相手の麒麟や鳳凰を、元位置で味方駒が
捕獲したケースに、連続3手指しが出来てしまう
不自然さを、回避する為である。なお、この多手
指パターンで、相手が玉将駒を失うケースは、
それを回避するように、その前に相手は着手し
無いと、自殺手負けとなる。」
 改善必要な点は、ずばり前記で

「成る前に捕獲した場合、」を、
「成る前に捕獲した場合でかつ、相手陣4段目に
不成で突入してい無い場合」に変え無いと駄目

である。
 よって、以下のようなルールに変え変える必要
がある。
「相手の麒麟及び/又は鳳凰(獅子で2枚同時取
のケースが有り得る)は、成る前に捕獲した場合
でかつ、相手陣4段目に不成で突入してい無い場
合取り去るのではなくて、基本的に相手陣の麒麟
と鳳凰の元位置に戻さなければならない。その際、
元の位置に他の駒が無ければ、そのまま返し、
相手の他の駒(猛虎のケースが多い)が居る場合、
それらの駒を取り除いてから、麒麟と鳳凰を戻し、
攻撃捕獲した自分の駒を、相手の居た升に移動
させる。そして、麒麟/鳳凰元位置が、空いてい
たか、相手駒が居て、それを取り除いた後は、
麒麟及びまたは鳳凰を元位置に戻した後、それで
着手を完了せずに、他の相手の麒麟ないし鳳凰を
捕獲する手以外の手を、2手指しの要領で、捕獲
した自駒をもう1度指してから、着手を完了する
事も出来る。手柄の自駒を2手指し着手するか、
し無いかは、そのケースは自由。
 次に、相手陣の元位置に、別の自分の攻撃駒が
既に居た場合には、相手陣突入済駒を自爆するか、
敵陣突入して相手陣の元麒麟/鳳凰位置を占有し
ている自分の駒をもう1回、占有している自駒の
動かし方ルールで、別の麒麟または鳳凰を取る手
以外なら、自由に指して移動するかを必ずし
てから、相手の麒麟及びまたは鳳凰を必ず相手陣
元位置に戻さなければならない。
 自獅子で、相手駒麒麟と鳳凰2枚取りした場合、
必要な相手陣突入済自駒は2枚になる為、合計で
3手指しになる可能性も有る。
 そして自分の相手陣突入済自駒を、自爆を除い
て2手指等した場合には、空いていたか相手駒を
取り除いたかという場合等とは異なり、
元の麒麟及びまたは鳳凰を取った駒は、更にもう
1手指しの、更にプラス1手指しは出来ない。
これは、相手の麒麟や鳳凰を、元位置で味方駒が
捕獲したケースに、連続3手指しが出来てしまう
不自然さを、回避する為である。なお、この多手
指パターンで、相手が玉将駒を失うケースは、
それを回避するように、その前に相手は着手し
無いと、自殺手負けとなる。」
 下図は、前のルールで駄目な棋譜の一例である。

普通唱導2017不滅要改善.gif

 つまり上図では、オープンオフィス・カルクの
セル記号で、▲F9歩兵、△H5歩兵以下、互い
に、鳳凰と麒麟をどんどん繰り出し、相手駒を一
つ、麒麟または鳳凰で捕獲した結果、繋ぎの相手
駒で取られ、相手駒は連続2手指しにはなるが、
気にせず、自陣初期位置に戻ってから、繰り返し
麒麟と鳳凰の進撃ばかりを繰り返した将棋の序盤
局面である。

これでも、いっけん何らかのゲームに見えるの
だが、将棋としてはとても奇妙だ。

 麒麟と鳳凰が絶対的に不滅の場合、以上の展開
が許されてしまうのに、チェックしていて私は
気がついた。そこで、棋譜の流れをチェックした
ところ麒麟と鳳凰が相手陣内でも、日本将棋方式
で成り不成が自由選択出来、

意図的に不滅を続ける目的で、不成を繰り返すと
上記のような棋譜になる

のに、容易に気がついた。そこで結論としては、
前記に述べた通り、

本来成れる筈の敵陣内で、不成を「不当に続ける」
麒麟と鳳凰に対しては従来通り取捨てにし、不滅
で振り出し戻りルールを適用し無ければ、問題が
解決

しそうであると結論された。日本将棋の自由な成
を選択したので、発生した問題だったのである。
 なおその自由な日本将棋の成にも、「2手指に
おいて途中に成れる」という規定は無い。その為
最奥で麒麟や鳳凰を取った不成で入った香車桂馬
は、成らなければならないので、今述べたルール
の「プレミヤ・2手指」を、やりたくても出来な
いケースがある。ちなみに打ち歩詰の元になる「
持駒」が、今述べている大将棋に無いので「歩兵
と鉄将が不成」は多分起こらない。ので、麒麟/
鳳凰の、歩兵または鉄将駒による最下段取は、恐
らく存在し無いだろう。(2023/09/07)

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2017年型普通唱導集大将棋に不滅麒麟鳳凰ルール(長さん)

以前示唆したが、成麒麟で勝負を付ける事の多い、
麒麟は有るが獅子が元駒では存在しない、本ブロ
グ版13升目108枚制普通唱導集大将棋、特に
2017年型では、2段目で大事に保存せずに、
麒麟を早出しして、麒麟が双方に無くなってしま
うと、局面変化が穏やかになり、勝負を付けにく
くなるという弱点が、中将棋に比べて顕著である。
複雑な、「(生)獅子に関する特殊なルール」を
回避させた為の

致し返しといったところ

である。
 そこで、これも以前に示唆したが、麒麟は捕獲
されても取り除かずに、元位置に返すという特殊
ルールを考える事が出来る。尤もらしくする為、
麒麟と鳳凰に、そのルールを適用し、獅子と奔王
に成る以前には、消失し無いようにするという、
特殊ルールの導入という方策が考えられる。
 そこで今回は、実際にそうした特殊ルールを付
加して、本ブログ版13升108枚制普通唱導集
大将棋2017年型を指し、弱点は予想通りに克
服されるが、ルール上、複雑化した為に発生する
矛盾が起こらないかどうかをチェックした。
 以下のルールで試した。
 テストルールは、以下の通り:「
相手の麒麟及び/又は鳳凰(獅子で2枚同時取り
のケースが有り得る)は、成る前に捕獲した場合、
取り去るのではなくて、基本的に相手陣の麒麟と
鳳凰の元位置に戻さなければならない。その際、
元の位置に他の駒が無ければ、そのまま返し、
相手の他の駒(猛虎のケースが多い)が居る場合、
それらの駒を取り除いてから、麒麟と鳳凰を戻し、
攻撃捕獲した自分の駒を、相手の居た升に移動
させる。そして、麒麟/鳳凰元位置が、空いてい
たか、相手駒が居て、それを取り除いた後は、
麒麟及びまたは鳳凰を元位置に戻した後

それで着手を完了せず

に、他の相手の麒麟ないし鳳凰を捕獲する手以外
の手を、2手指しの要領で、捕獲した自駒をもう
1度指してから、着手を完了する事も出来る。捕
獲した自駒を2手指し着手するか、し無いかは、
そのケースは自由。
 次に、相手陣の元位置に、別の自分の攻撃駒が
既に居た場合には、相手陣突入済駒を自爆するか、
敵陣突入して相手陣の元麒麟/鳳凰位置を占有し
ている自分の駒を

もう1回、占有している自駒の動かし方ルールで、
別の麒麟または鳳凰を取らない手以外なら、自由
に指して移動

するかを必ずしてから、相手の麒麟及びまたは
鳳凰を必ず相手陣元位置に戻さなければならない。
自獅子で、相手駒麒麟と鳳凰2枚取りした場合、
必要な相手陣突入済自駒は2枚になる為、合計で
3手指しになる可能性も有る。
 そして自分の相手陣突入済自駒を、自爆を除い
て2手指等した場合には、空いていたか相手駒を
取り除いたかという場合等とは異なり、

元の麒麟及びまたは鳳凰を取った駒は、更にもう
1手指しの、更にプラス1手指しは出来ない。

これは、相手の麒麟や鳳凰を、元位置で味方駒が
捕獲したケースに、連続

3手指しが出来てしまう不自然さを、回避する為

である。なお、この多手指パターンで、相手が
玉将駒を失うケースは、それを回避するように、
その前に相手は着手し無いと、自殺手負けとなる。」
 今のところ、このルールで特段の不自然さは、
特に起こって、い無いようである。
 「獅子に関する特別な規則」のように、どちら
にも転べる状況で、一方だけを選んでいるような
形式のルールでは無いと思うので、前記で問題は
起こりにくいとは思うのだが。千日手が絡むよう
な特殊ケース等に、以上で問題が無いかどうかは、
もう少しチェックしてみ無いと、何とも言えない
ような気も、私にはしている。(2023/09/06)

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大理国原始平安将棋が李朝ベトナムに無いのは北宋無関係(長さん)

本ブログでは従来より、日本の現将棋の伝来元は
中国雲南省の11世紀初に存在した大理国である
と主張している。
 中国伝来、東南アジア伝来、日本発明の各説と
異なり、この事から将棋文化の本ブログ説固有の
「飛び地問題」が発生する。つまり一例東南アジ
ア説では増川宏一著将棋Iにあるように、海岸か
らの船舶を使用した海洋だけを挟んだ、中間陸地
の無い伝来として、問題を回避している。
 しかしながら、中国雲南省からの伝来では、伝
来元が内陸山岳地帯の盆地であるため

途中に中国南部かベトナム北部を経過する事にな
り、東南アジア説のように飛び地問題を回避でき
ない。

 そこで、本ブログではかつて「北宋との軍事的
緊張関係により、戦略参謀が、中央集権化により
国の権力と一体化した11世紀初のベトナムでは、
参謀学の自由な切磋琢磨としての将棋は、あたか
も、現代のロシアでプーチン政権のもと、
プリゴジンのような人物を多数輩出させて、対外
国戦争の際の統率を乱すために法度とされた為、
ベトナムには、後の日本の将棋文化は、着地出来
無かった」というような旨の説明をした。だが、

この説明は、西暦1010年頃の政治情勢と、
きちんと対応してい無い。

当時のベトナムと北宋王朝は中間的間氷期のよう
な状態にあり、後者の圧力が、ベトナム国王太祖
の絶対的権威を伴う、ベトナム国軍参謀の存在を、
確定的とまではし無いとみられるからである。
 本ブログの論には、大理国説を取る場合は、こ
の飛び地問題に関して、他説に無いウィークポイ
ントを抱えるため、よりしっかりとした厳密化が
必要とみられる。しかしながら、

この部分の議論に曖昧性が有った

ように、今から振り返ると思えるという訳である。
 そこで、以降はベトナムと中国との11世紀初
の軍事的緊張が、ベトナム国軍参謀と並び立つ、
地方有力軍事参謀の形成を阻害したのでは無くて、
ベトナム北部に、初の独立王朝である、李朝の
太祖体制が、出来たばかりであった為、中央集権
化に対して

たまたま最初である為力が入っている時期だった

と、説明を変えようと考える。
 中国の南進は、交易権限の拡大等を狙ったもの
とみられるが、西暦1000年代の10年間で北
宋王朝の範囲がほぼ確定すると、北方隣国である
遼への財政支出等で王朝は圧迫されて、領土拡大
の余裕が無くなり、南方ベトナム大越との間では、
緊張が一旦緩和されたと見るのが自然とみられる。
 その中で、李朝大越が誕生したばかりだった為、
建国の国軍参謀は、一時的に皇帝太祖の分身とし
て、おおきな権威と排他性を、ベトナム北部国内
で持っていたという意味である。その後次第に
中央集権はベトナムでは形骸化して中国文化が
11世紀末に流入し、そのタイミングで完成した
中国シャンチーが流入し、ベトナムのカートン
(ヴェトナムのコー・トゥオン)となりチェス/
シャンチー/将棋系ボードゲームのナショナル
標準になったという訳である。
 だが繰り返すと11世紀初には、建国ほやほや
の大越で、確定していたとみられる対外戦争参謀
の権威に対抗するような行為を、ベトナム北部で
大っぴらに行う事は、後の日本の将棋が、そこに
あった大越国を通過する時点で、10年20年と
いう、さほど長く無い時間のスパンだけ、たまた
ま強く危険視されていたと、推定できるだろう。
 それに対して、北宋との間に緊張関係が薄く、
対外的に太平でかつ、王権では無く貴族が力を持
って中央集権が中だるみになり、大内裏もしばし
ば警護が薄くなって放火続きという状況の日本で
は、後の金国軍に関連するとみられる刀伊の入寇
が「黒船」となり、寝耳の水で急に、対外国戦争
参謀が必要になるという、慌てふためき状況だっ
た時代に「その将棋」がタイミング良く輸入され
たとみられる。そうした空気のもと、後一条天皇
に将棋の玩具が贈られた数年後である為、大宰府
で将棋を指す事が、ベトナムとは大きく違い、こ
れから「将棋選手権」を開催して誰を名人にする
のかを決め、中央政権の代表参謀を選出するとい
う意味で、むしろ歓迎される状況という空気だっ
たと見て正しいのではないか。
 以上のような、「飛び地文化の形成メカニズム
論」を本ブログでは以降、取りたいと考えている。
(2023/09/05)

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仮称北周武天王将棋の出来改善不能(長さん)

横12×3段、36の升目で持惑星駒5枚ず
つ、盤上には5惑星駒の計15枚を使い、

盤駒は先手も後手も使える

将棋を指すと、相手のしたい手が1手前に指
せる為勝負がつか無い。そこで、金星・水星、
火星を持つ場合だけ、着手の他に、それらの
種類の駒全体の地球公転運動、火星公転運動
を反映した1か月分左1升シフトが出来るよ
うにして、相手がしばしば着手出来ない手を
作ると、先手必勝になった。
 そこでこれでもダメなので、初期持駒の強
さが、先手から後手の方が強いように偏らせ
ると、最後に取りたい種類の駒、すなわち、
先手が火星、後手が木星を、後手が火星×3、
先手が木星×3というように、

相手が3枚ともせしめて、膠着した。

 そこで今回は、この状況をルールを、更に
改善して打開し、まともなゲームにする方法
を考察してみた。
 結果単純に、同じ種類の駒は、

2枚までしか、持駒に出来ないルールにし、

3枚共、せしめる手が、指せ無いようにして
みた。
 結果を述べると、そうすると、後手の方が、
最後に集める惑星(=木星)が先手(=火星)
よりも、

最初の持駒がより、強い条件(元々火星在り)
から出発した為

弱い駒を集めるだけで済むため、注意深く指す
と、木星が火星に詰まれ先手が木星2枚既所持
の為に後手必勝になり、

ゲームの出来は、なおも悪い

という問題が残る事が判った。
 この点を考察した結果、初期持駒に火星が有
るとその側が、常に勝ち必然になるようであり、

惑星の運動(行度)の性格から考えて、調整は
困難

との結論になった。
 実際の北周武天王ゲームが、余り広まったよ
うには現代では感知され無いとみられる理由は
謎であるが。
 水無瀬兼成の将棋纂図部類抄の出だしのよう
に5大惑星の動きを駒の動きに反映したゲーム
だったとして、

火星駒を、跳び抜けて強くせざるを得ない

という点が、「行き止まり」の原因となった
疑いが、よってかなり有るように私には結論さ
れた。(2023/09/04)

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石川県金沢市戸水C遺跡で平安期歯行墨書土器(長さん)

今回は、1975~82年頃に調査された
表題の遺跡で、墨書土器が複数出土したが、
□行、恐らく「歯行」で、歯の字の囲みの
中が※印の、異字であるように私には見え
る、平安期成立の、比較的珍しい字の墨書
遺物が出土しているとの旨の紹介である。
 遺物の写真がweb上に公開されていて、
発掘報告書に載っている。発掘報告書が、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース
全国遺跡報告総覧に登録・公開されている。
 pdfファイル名は、以下の通りである。
132178_1_金沢市戸水C遺跡.pdf
 発掘報告書の名称は、以下の通りである。
金沢市戸水C遺跡、西暦1986年、
石川県立埋蔵文化財センター。
 発掘報告書冒頭例言により、遺跡の場所
は、石川県金沢市戸水町、御供田町。遺物
が出土したのは、発掘報告書第7ページ
付近の記載により、「第6次調査の際であ
り西暦1982年」前後の事のようである。
 遺物の成立年代は、発掘報告書第145
ページから150ページ付近の記載により、
第25~27号溝で出土した遺物が、概ね
平安期と考えられているように読み取れる。
 遺物の写真は、発掘報告書写真図版第
53:”F区第27号溝状遣構出土土器、
施釉陶器、銅鏡、石銹、管玉”の、下から
2段目の右に有り、遺物番号第36の図3
との旨、ナンバリングされている。発掘
報告書の163ページのスケッチ図より、
土器のようである。スケッチ図では、全体
を「依」と一文字で読んでいる。

戸水C歯行.gif

 上図のように全体で「依」である可能性
は私も在ると思う。が複数文字が書かれて
いて、人べんの縦棒付近と見た部分に小さ
く、「行」が在るようにも私には見え、そ
う見ると、その上に、「邑」とか「歯」の
異字体とか、不明瞭に字があり、

一例「歯行」とも読めるように思える。

依の衣部分は「病亢」のようにも見える。
更に、「病亢」の上に「代」と重なって書
いてあるようでもある。
「歯行病亢(進のための依)代」等と書か
れていて、

歯痛退散の呪い用の薬品を乗せた器の意味

のようにも見える。加賀国衙に関連する
施設で物資が豊富であり、ある程度の医療
処置が可能な場所だった事を示す、貴重な
遺物の出土の可能性も、否定出来ないので
はないかと私は疑っている。(2023/09/03)

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仮称北周武天王象棋「春夏」「秋冬」型は先手必勝(長さん)

これまでに述べたように、2升横に動く木星
と3升横と1升前後に動く火星と1升横に
動く土星を2:2:1で先手が、
3升横に動く金星と3升横と隣接左右に方向
転換し左右の駒の取れる水星と土星を2:2:
1で後手が持ち、金星と水星は横4升領域に
しか分布できず、全体の升目は横12升縦3
升の36升であるという、五惑星運行将棋は、
盤上にも特定の配列で五惑星が在り、全体で
15枚制の場合、盤上の駒を先手・後手が
どちらも同等に動かせるため、着手のループ
を作って引分けになると見られた。
 そこで更に、持駒に内惑星が有る場合だ
け地球公転効果に相当する左1升シフトが、
着手とは別にできる(初手は後手だけ)、
火星がある場合に限り、火星の公転運動成分
に対応する左1升シフトが、着手とは別に
出来る(初手は先手だけ)というルールを
入れて指すと、勝負がつきそうだった。今回
は、この状態でゲームの出来を考察し、問題
があると見られる場合更に改善を試みてみた。
 結論として、以上に紹介した改善後の状態
で先手の駒が、全部置け必勝になる事が判り、

ゲームとして、出来が悪い

と判った。
 そこで更に初期の持駒を、
「春夏」「秋冬」型の、先手が
火星火星木星木星土星。後手が
金星金星水星水星土星という旧来の形から、
「春秋」「夏冬」型で、先手が
木星木星金星金星土星。後手が、
火星火星水星水星土星型に変える必要が有り、
その状態で指すと、

引き分け必然になるが、バランスが、比較的
取れている模様である

事が判った。
 よって、改善型の盤上の駒の初期配列と、
初期の先手(手前)・後手の持駒は、以下
の図のようになる。

北周武帝象棋春秋.gif

 なお上記で述べた「春夏」「秋冬」で事前
シフト有の形でも、このゲームの出来が悪い
のは、以下の原因でそうなる。
 すなわちこのゲームは、先手が1手先行リー
ドした状態で続くため、5惑星を全部集める
か、持駒を無くして勝つかの何れかのルール
で勝ちの条件で、後者の持駒を無くすを選択
するというケース、すなわち

双方が持駒を全て、盤上に置く戦略を取る
と先手が1手勝ち

する。
 その為、後手は途中で5色全取得に戦略を
切り替え無ければならないのだが。先手が、

木星2、土星1、火星1を置き駒した状態で
後手が木星は取れるが、火星が誰も取れない
ように、工夫すれば置けるのでので、後手が
負ける

のである。その為、

先手の初期の持駒に火星が有ると、勝負が、
先手勝ちで簡単に終わる

事が判った。だから、先手の初期持駒は
木金土の春秋の2:2:1、後手の持駒は、
火水土の夏冬の2:2:1に変える必要が
有る。
 こうすると、先手も初期持駒全置き戦略が、
木星金星だと、後手が木・金を全部捕獲出来
るようにしか、置けなくなるので、5色取得
戦法に変えざるを得ず、

最善を尽くすと、簡単には勝負がつかない

状態に、変化するようである。

北周武帝象棋春秋指終.gif

よって上の初期持駒条件が、正解なのではな
いかと疑われた。
 以上のように工夫して、そこそこまともな
天文ゲームを6世紀作成したとしたら、北周
の武天王は、臣下から益々賞賛された事であ
ろう。(2023/09/02)

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