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仮称北周武王象棋の改善(長さん)

以前述べた通り、北周武王将棋は、天文図の
五惑星運行図がモデルであるゲームであった
として、史料やその史料の扱いと大きな矛盾
が無いように私見する。ただし、盤上の惑星
駒が、

何れのプレーヤーも同一条件で、全部動かせ
るというルールでは原理的に勝負が付かない

と疑われる。どのような駒の動かし方ルール
にするにせよ、自分の指したいのと同じ手が

1手前に相手にも指せる

からである。詰めろを掛けても、次の相手の
着手と同じ手を、劣勢側が1手前に着手出来
るので、詰まないのである。

常に相手と同じ着手が、1手前に出来るゲー
ムは、出来の悪いゲーム

であると、ほぼ断定できると考える。
 そこで前回紹介した「駒の動かし方ルール」、
ゲーム終了条件、打駒条件、初期配列、初期
持ち駒の5項目に加えて、惑星の運行の法則
から考えて、何か尤もらしい、プレーヤー
個々によって、着手出来たり出来なかったり
するようなルールを、仮称北周武王6世紀将
棋については考える必要があると考えられる。
 具体的には次のようにすると、よりマシな
ゲームになるようだ。
 金星と水星は、巾4升になる範囲でしか、
打てないしその範囲でしか動けないと厳格化。
ただし持ち駒として金星か水星か、どちらか
の駒を少なくとも1枚持ち駒に持っている側
は、移動しても、他の駒の捕獲が起こらなけ
れば、それらの条件が揃っている場合に限り、

盤上全部の金星駒・水星駒を、着手前に1つ
ずつ、左升目に移動してから自分の本来の着
手が出来る。

ただし、この金星・水星駒シフトは、全部の
金星・水星駒について、しなければならない。
つまり、季節を1カ月ズラして着手出来る。
 以下脱線するが、水星と金星の駒の動かし
方ルールが、全くいっしょなのは、つまらな
いかもしれないので、水星には3手移動以外
に左右升の相手駒を2枚取りして、どちらか
の升に移動できる、3手内方向転換可能ルー
ルを作っても良いかもしれない。
 以上のようなルールを作ると良いかもしれ
ない。
 更に続くので話を、着手前の特殊移動に関
する話に戻す。
 同様に次に着手しようとしている側が、
火星を持ち駒として少なくとも1枚は持って
いる場合、シフトにより、盤上の全部の火星
が他の駒と当たらない場合はそのときに限り、
盤上全部の火星を1歩左シフトし、火星の
公転運動を表現した後に、更に着手側は自分
の本来の着手が出来る。火星を動かす着手で
あっても無くても良い。ただしこの着手事前
シフトは、全部の火星について、しなければ
ならない。
 また着手側が、火星駒と、金星ないし水星
駒を少なくとも1枚ずつ所持している場合は、
その場合に限り、今述べた金星/水星シフト、
火星シフトを2つとも行うことが出来る。な
お、将棋盤は横円環型な為、表現上、盤上の
木星と土星を全部、右シフトさせても良い。
 なお、木星と土星は恒星天に対する運動が
ゆっくりな為、この将棋の条件では、特に本
スタイルのルールは、適用し無いものとする。
 以上のルールで試し指ししたこのところ、
以下の局面で、先手勝ちとなった。

北周武王将棋.gif

持ち駒の内容により、

双方可能な着手に差が出る為、丹念に指せば、
勝負がつく場合が生じる

為である。
 ただしこの将棋が、注意深く指すと引き分
けになるのか、先手/後手のどちらかが、勝
ち必然なのかは、今のところ私には良くわか
らない。
 何れにしても、以上のようなルールを北周
の武王が作ったとすれば、臣下から五大惑星
の動きを、王様が良く把握しているという含
意で、褒め讃えられる文書が残る可能性が有
る事は、かなり確かなように、私には思える。
(2023/09/01)

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