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岩手県盛岡市向中野館より一文字王?聞香札(長さん)

以前、表題の岩手県盛岡市向中野館より金将
と疑われる木片が出土した旨、本ブログで紹介
した。その後同じ発掘報告書の、金将駒写真の
10ページ前付近に、五角形の木札が別に有る
のに本ブログの管理人が気がついた。繰り返す
と、発掘報告書はweb上に公開されており、
奈良文化財研究所発掘報告書データベース、
全国遺跡報告総覧に登録されている。pdf
ファイル名は以下の通りである。
12956_1_向中野館遺跡第5・6次発掘調査報告書.pdf
発掘報告書の表題は以下の通り。
岩手県文化振興事業団埋蔵文化財調査報告書
第503集向中野館遺跡第5・6次発掘調査報告書
2007年、独立行政法人都市再生機構・
岩手県盛岡市・
(財)岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター。
 今度は、前の金将の有った279ページの
10ページ前、269ページ、
写真図版49:RZ007出土木製品(11)
の、2段目左端に、遺物番号第515番として、
五角形札の写真がある。なおこの遺跡は繰り返
すが戦国時代の館のようであり、形はその時代
の将棋駒では無く寸胴であり、石名田木舟遺跡
の遺物からの類推で、聞香札だと疑われる。
また、大きさも長さが10cm程度有り、将棋
駒よりもずっと大きいらしい。

向中野王.gif

王はゴシック体のように書かれているようでも
あり、2文字目が無いとは断言出来ないが、全
体として何が書いてあるのかははっきりしない。
この遺物に墨書きが有るとの指摘が発掘報告書
には無い。

1つ文字が有る事だけは確実

なように、本ブログでは今の所見る。
 ちなみに、金将駒の遺物番号は第751番だ
が、図の表題が、写真図版59:文字資料(2)
になっている事から判るように、こちらの方は、
発掘者に墨書きが有ると判断されている。
 また金将を紹介した時に書き忘れたが、墨書
瓦の玉は、発掘写真図版61:文字資料(4)
の下から4段目、右から2番目に載っていて、

向中野玉.gif

遺物番号は第803番になっている。以上のよ
うな状況から、将棋駒の存在の影響が他の遺物
にも及んでいるようである。よって盛岡向中野館
跡は、富山の石名田木舟と似た感じの遺跡との
印象が、聞香札らしき木片の出土で、私には更
に、強く感じられるようになって来た。
(2021/04/09)

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