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世界の将棋の国際三人将棋の持将棋規定の謎(長さん)

以下、梅林勲氏による、日本の近代将棋、
国際三人将棋の引分け規定に関する、
谷ケ先治助解説書の解釈は、谷ケ先氏の
収集情報に不備があるために、間違いが
あったのではないかという議論をする。
 なお”梅林氏の解釈”と以下述べる事
柄は、梅林勲・岡野伸著『世界の将棋』、
(改訂版)将棋天国社、西暦2000年
による。
 また谷ケ先治助氏による国際三人将棋
の解説書は、世界の将棋によると、西暦
1931年に発表されたとされる。
 梅林氏の解釈によれば、下記の図の、
”盤面全体数”を各所持駒(将棋盤内の
自駒と、持ち駒を全て含む)、概ね10
枚から30枚程度について、それぞれ
把握した上で、足し算をその数-1回
繰り返し合計数を各プレーヤーに対して
出し、他のプレーヤーの総数値の2/3
以下になったならば、その者の勝ちとの
旨が、記載されている。(p259)

国際三人将棋引分け.gif

しかしながら、

この計算は、電卓が有ったとしても、
入力するだけでもたいへんで、こんな
ルールであったはずもない内容

である。
 以上事から、

谷ケ先治助解説書の内容はおかしかった

と推定される。
 では本当はどうしたかが、今回の論題
内容である。回答を書く。
 前記表の

盤面全体数で600を引いて、50で
割って、四捨五入した表が別に有った

とみられる。その別の表の数を使って、

10~30回レベルの足し算をし、数値
が他のプレーヤーの1.5倍以上になっ
た者の勝ちとした

とみられる。では、以下に説明を加える。
 前記の表で、盤面全体数で600を引
いて、50で割って、四捨五入すると、
各駒の駒の価値は、以下のようになる。
旭光:8、龍化:8、軍教:7、魔叉:7、
外交:5.5、宝:4、税関:2、殖貿:1、
輿論:1、化:1、金権:1、弗:1、
宣電:0、尖占:0。(単位は恐らく”点”)
ただし、外交は魔叉と宝の平均と記載さ
れているので、例外的に0.5を付けた
と解釈した。
 どうしてこれで良いのかと言えば、
表で、盤面全体数とは左右数の2倍、
下・斜(下)数の2倍、上・斜(上)数
の2倍を足したものである。が、左右数、
下・斜(下)数、上・斜(上)数とは、

それぞれその延長線の、到達不能領域%
を示していると考えると、上の数はよく
判るから

である。ただしその計算は、梅林氏の解
釈のように、

不明瞭であり、実際には感覚で出した

と私も見る。そもそも方位角の±60°
と±120°の升目は、1/2づつ分配
して配分するような、過剰に複雑な”謎
の計量システム”だからだ。何れにして
も、各駒の力に相当する、到達可能領域
パーセントは、100(%)からこの数
を引いた数のはずである。だからそれを
全部足した”盤面全体数”は、移動不能
駒なら600になるはずだから、600
から引けば良いと見られるのである。
 また、数字の具体的値から、盤面全体
数の1/50の粗い単位(”点”が有力)
で各駒の力数が、国際3人将棋の作者に
は、恐らくイメージされていただろうと
考えて、良いような数字の大きさである。
 だから、各駒種ごとの駒価値が、
0点から8点になるような、別の表が、
恐らくあったのではないか。でないと、
持将棋の判定の為の計算が、

全くもって煩雑

であり、本当にこんなルールにしたとし
たら、極めて不自然であると私は思う。
駒の点数を出すための計算過程を書いて、
説得力を持たせるための、上記の図は機
能を持つ物だったのが、本来だったので
はないのだろうか。
 以上が、本ブログの管理人による、
国際三人将棋、引分け規定に関する、
谷ケ先治助解説書の解析結果である。
 私の解釈でも、この大駒の有り対無し
で、無しの負けにする、第一次判定で勝
敗が決まらないときの、第二次判定にあ
たる、この3人将棋の持将棋判定計算は、
依然かなり煩雑だが。
 この程度なら、なんとか実用の範囲内
ではあったのだろう。(2020/12/15)

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